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文献詳細

雑誌文献

総合診療25巻7号

2015年07月発行

文献概要

特集 ここを知りたい!頭部外傷初期対応・慢性期ケア 【場面別頭部外傷初期アプローチ】

スポーツに関連する頭部外傷(脳震盪)への対応

著者: 大橋洋輝1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.649 - P.652

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Case
サッカー中の頭部打撲で脳震盪および外傷性くも膜下出血をきたした1例
患者:16歳,男性.
既往歴:特になし.
現病歴:サッカーの試合中に相手選手と接触して転倒後,頭部打撲した.受傷直後より意識消失を認めたため,同日救急搬送となった.頭部CTで外傷性くも膜下出血を認め(図1),入院加療となった.血管障害を否定するためMRI/MRAなどの精査も行ったが,他の異常は認めなかった.明らかな脳震盪後の後遺症などは認めず,約2週間の保存的加療ののち退院された.サッカーを続けたい希望はあったが,頭蓋内出血を認めていたため,繰り返しの頭部打撲による致死的脳損傷を起こす可能性は否定できず,今後のコンタクトスポーツ(G1)についてはやめるよう指示した.

参考文献

1)谷 諭,他:スポーツにおける頭部外傷(頻度,分類,特殊性など).臨床スポーツ医学 25 : 309-312, 2008.
2)永廣信治,他:柔道における重症頭部外傷.脳神経外科 39 : 1139-1147, 2011.
3)森 達郎,他:セカンドインパクト症候群.臨床スポーツ医学 31 : 276-279, 2014.
4)大伴茉奈,他:第4回スポーツにおける脳震盪に関する国際会議;解説と翻訳の抜粋.臨床スポーツ医学 31 : 202-215, 2014.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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