icon fsr

文献詳細

雑誌文献

総合診療25巻7号

2015年07月発行

文献概要

特集 ここを知りたい!頭部外傷初期対応・慢性期ケア 【頭部外傷の慢性期ケアに必要な知識】

髄液シャントとその慢性期の管理法

著者: 臺野巧1

所属機関: 1勤医協中央病院総合診療センター

ページ範囲:P.660 - P.662

文献購入ページに移動
Case
患者:80歳,女性.
既往歴:75歳時にくも膜下出血,破裂脳動脈瘤クリッピング術を施行したが,その後水頭症(hydrocephalus)をきたしたため,脳室腹腔シャント(ventriculo-peritoneal shunt : VPシャント)術を受けた.その後リハビリテーションを受けて日常生活に支障のない程度に回復した.
現病歴:1カ月前に自宅で尻もちをつくように転倒し,第12胸椎の圧迫骨折をきたした.自宅で安静臥床がちになっていたが,徐々に痛みは改善し,動けるようになってきた.しかしその頃から,歩幅が広くゆっくりとした歩行になっていた.数日前から物忘れの症状も出現したため,家族が認知症を心配して,病院の総合診療科初診外来を受診させた.頭部CTで脳室拡大を認め,シャントのunderdrainageが疑われ,脳外科に治療を依頼した.

参考文献

1)Etsuro Mori, et al : Guidelines for management of idiopathic normal pressure hydrocephalus ; second edition. Neurol Med Chir 52 : 775-809, 2012. <正常圧水頭症の日本のガイドラインだが,プライマリ・ケア医向けではない>
2)越智さと子,他:シャントのポイントとシャントシステム.端和夫(監修):脳神経外科臨床マニュアル.pp584-599, シュプリンガー・フェアラーク東京,2001. <脳神経外科の実践的なマニュアルだが,これもプライマリ・ケア医向けではない>

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?