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文献詳細

雑誌文献

総合診療25巻8号

2015年08月発行

文献概要

特集 健診データで困ったら─こんな検査結果を持ってこられたら 【各論】

9.睡眠呼吸検査が陽性だったら

著者: 小野啓資1

所属機関: 1厚生中央病院 総合内科

ページ範囲:P.766 - P.771

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Case
鼾と日中眠気を訴え,睡眠時無呼吸症候群(SAS)検診で要精査と判定された1例
症例:60歳,男性.
主訴:日中眠気,鼾.
現病歴:20年前から鼾を指摘されており,ここ1年前から日中の眠気も訴えるようになった.201X年8月の人間ドックの夜間SpO2モニターと質問紙によるSAS検診にて,G判定(要精査)と判定され,同月,当科を受診された.
既往歴:10年前から高血圧.3年前からアレルギー性鼻炎.
喫煙歴:40本/日,20〜40歳.
アルコール:ビール350ml/日×週2回.
検査所見:身長165cm,体重71kg,BMI 26.1.
エプワース睡眠尺度 日本語版(JESS)14点,ODI 3% 25.
入院後経過:検診結果よりSASが疑われたが,重症度判定・治療方針決定のために,同年10月に入院にてPSGを施行したところAHI 48で,無呼吸は閉塞性優位であったため,重症の閉塞型SAS(OSAS)と診断され,治療としてCPAP療法(オートCPAP,4〜15cm H2O)を開始した.その結果,鼾と日中眠気の症状は改善し,CPAPに記録されたAHIは2〜3に改善した.

参考文献

1)桃井篤子,他:人間ドックにおける睡眠時無呼吸症候群スクリーニング検査の意義.健康医学 19(4):580-585, 2004-2005.
2)Punjabi NM:The epidemiology of adult obstructive sleep apnea. Proc Am Thorac Soc 5(2):136-143, 2008.
3)Practice parameters for the use of portable recording in the assessment of obstructive sleep apnea. Standards of Practice Committee of the American Sleep Disorders Association. Sleep 17(4):372-377, 1994.
4)Polese JF, et al:Portable monitoring devices in the diagnosis of obstructive sleep apnea : current status, advantages, and limitations. J Bras Pneumol 36(4);498-505, 2010.
5)Hesselbacher S. et al:Classification, Technical Specifications, and Types of Home Sleep Testing Devices for Sleep-Disordered Breathing.Sleep Med Clin 6(3):261-282, 2011.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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