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特集 診断ピットフォール10選─こんな疾患,見逃していませんか? 【各論❼】
治療後も食思不振が続く
著者: 谷直樹1
所属機関: 1諏訪中央病院呼吸器科
ページ範囲:P.845 - P.848
文献購入ページに移動患者:94歳,女性.
主訴:発熱.
既往歴:胆囊炎以外に特に大きな既往なし.ADLは軽介助で移動可能.
現病歴:受診の7日前に発熱.その後いったん解熱するも,入院の前日に再び38℃の発熱を認め,当院内科外来を受診.体温 38.1℃,SpO2 94%(室内気),胸部CTで右上葉に気管支透亮像を伴う浸潤影を認め(図1),「肺炎」の診断で入院.入院後低酸素血症の進行,血圧低下を認めたため,重症肺炎としてアンピシリン/スルバクタム+レボフロキサシンで治療が開始された.
その後,発熱・呼吸状態・画像所見は改善したが(図2),倦怠感の訴え,食思不振が続いた.甲状腺機能低下症,電解質異常,薬剤性などの検索,うつ,せん妄の可能性も考慮して介入を行ったが,改善せず.
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