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文献詳細

雑誌文献

総合診療25巻9号

2015年09月発行

文献概要

Dr.山中のダイナマイト・レクチャー・11

問題16

著者: 山中克郎1 寺西智史2

所属機関: 1諏訪中央病院内科総合診療部 2安城更生病院救急科

ページ範囲:P.872 - P.873

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問題16 肝硬変の既往のある吐血患者への初期対応として,適切なのは①〜④のどれか?
76歳,男性.2回吐血したため,夜間救急外来を家族と受診.30分前に,寝ていて嘔気をもよおしたあと,突然の吐血.鮮血であり,便器が真っ赤に染まった.その後も1回吐血.意識清明,体温35.9℃,心拍数110回/分,血圧101/53mmHg,SpO2 99%(室内気),呼吸数12回/分.直腸診で茶色便が付着.
既往歴:C型肝炎,肝硬変,高血圧症,発作性心房細動.以前にも1回吐血したが受診せず.カルテにChild-Pugh 分類Bの記載あり.
生理食塩水500mlを輸液し,バイタルは安定した.次にとるべき行動は?
❶「特に症状もないようですから,自宅で様子をみましょう.吐血したら,また来てください」と帰宅させる.
❷念のため,腹部の単純・造影CTを撮影する.
❸消化器内科に相談する.
❹経鼻胃管(NGチューブ)を挿入する.

参考文献

1)Amitrano L, et al : The effectiveness of current acute variceal bleed treatments in unselected cirrhotic patients ; refining short-term prognosis and risk factors. Am J Gastroenterol 107(12): 1872-1877, 2012.
2)Biecker E : Portal hypertension and gastrointestinal bleeding ; diagnosis, prevention and management. World J Gastroenterol 19(31): 5035-5050, 2013.
3)Marx J, et al : Rosen's Emergency Medicine ; concepts and clinical practice, 8th ed. Saunders, 2013.
4)Palamidessi N, et al : Nasogastric aspiration and lavage in emergency department patients with hematochezia or melena without hematemesis. Acad Emerg Med 17(2): 126-132, 2010.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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