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特集 妊婦・褥婦が一般外来に来たら─エマージェンシー&コモンプロブレム 【妊婦・褥婦のエマージェンシー】
産後出血
著者: 柴田綾子1 井上真智子2
所属機関: 1淀川キリスト教病院 産婦人科 2浜松医科大学 地域家庭医療学講座・静岡家庭医養成プログラム
ページ範囲:P.30 - P.34
文献購入ページに移動夜中の緊急コール
あなたは総合病院の救急当直医である.産婦人科当直医は1人しかいない.
深夜,産婦人科医から電話がかかってきた.緊急対応の応援を求めている.
患者:32歳,初産婦.
現病歴:特にリスクなく経過順調であった.入院当日昼から陣痛発来し,夕方に入院した.分娩が進行するも,子宮口全開大から微弱陣痛にて分娩に至らないため,吸引分娩を行った.
◦22時30分:女児を出産.
◦22時34分:胎盤が排出された.その際の出血が約480g(羊水含む)であった.
◦22時40分:患者が軽度の寒気・気分不良を訴えたため,看護師がバイタルを測定した.
血圧102/79mmHg,脈拍数100回/分,呼吸数20回/分,体温37.4℃.助産師が診察したところ,子宮内から血塊が約400g排出された.
◦22時45分:コールを受けた産婦人科医師がクスコ診察したところ,流血が持続していた.
血圧80/50mmHg,脈拍数120回/分,呼吸数24回/分,体温36.0℃.顔面蒼白を認めたため,応援要請となった.
➡さて,どうしたらいいだろうか?
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