文献詳細
特集 妊婦・褥婦が一般外来に来たら─エマージェンシー&コモンプロブレム
【よくある外来プロブレムとその対応】
文献概要
「悪心」は妊婦の最も代表的なcommon problemである.実に50〜80%に悪心・嘔吐が認められるといわれる1).確かに多くの妊婦は,このような症状が出た場合には,まず産科に受診すると思われる.しかしながら,これだけよくあるproblemであるから,状況によっては一般外来を受診することも十分にありうる.特に妊娠がまだ判明していない場合にはよくあり,また救急診療に携わることの多い総合医としては,そのような場で妊娠の有無の検索を含め,妊婦への初期対応を求められることもあるだろう.
妊婦の悪心・食欲不振にあたっては,妊娠経過のどの段階にあるかを念頭に置きながら対処する必要がある.
妊婦の悪心・食欲不振にあたっては,妊娠経過のどの段階にあるかを念頭に置きながら対処する必要がある.
参考文献
1)ACOG Practice Bulletin. No.153 : Nausea and Vomiting of Pregnancy. Obstet Gynecol 126 : 687-688, 2015.
2)丸尾猛,他:妊娠悪阻にまつわる諸問題.日本産科婦人科学会誌 50(6) : 143-146, 1998.
3)Jennifer RN : Nausea and Vomiting in Pregnancy. NEJM Clinical Practice 363 : 1544-1550, 2010.
4)日本産科婦人科学会/日本産婦人科医会(編):産婦人科診療ガイドライン─産科編 2014.pp108-110, 2014.
5)青木宏明:妊娠・授乳期における医薬品情報.伊藤真也,他(編):薬物治療コンサルテーション 妊娠と授乳 改訂2版,pp371-375,南山堂,2014.
6)日本産科婦人科学会:産婦人科研修の必修知識 2013.2013. ・異常妊娠,悪阻:p208 ・消化器疾患合併妊娠:pp283-284 ・HELLP症候群,急性妊娠脂肪肝:pp325-328
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