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それぞれ各論文の要点を示す質問とキーワードで構成されています.
Question
Q1 頸椎症性脊髄症の診断に有用な身体所見には何がありますか? 904
Q2 足のしびれの鑑別に重要なことは何か? 910
Q3 見落としてはいけない「顔面のしびれ」を呈する疾患には,何があるでしょうか? 916
Q4 しびれ感に対して神経伝導検査を行い異常がない場合,末梢神経障害の除外はできるのでしょうか? 922
Q5 ビタミンB12欠乏による末梢神経障害の特徴は? 930
Q6 傍腫瘍性感覚性ニューロパチーの診断に役立つ情報は? 937
雑誌目次
総合診療26巻11号
2016年11月発行
雑誌目次
特集 続・しびれるんです!
今月のQuestion & Keyword Index フリーアクセス
ページ範囲:P.903 - P.903
ONE MORE GM
ページ範囲:P.943 - P.943
Q1 自律神経の診察でのポイントを教えてください.
A1 自律神経障害は,small fiber neuropathy,つまり疼痛や温痛覚障害を認める場合は必ず“セット”で診察しましょう.外来レベルでは病歴での聴取がきわめて効果的です.温痛覚の診察の際に,足の色調から末梢循環,乾燥から発汗不全なども一緒にみる習慣をもち,自律神経障害を忘れないようにすることが大切です.また,循環器系に影響しうるものは時に致死的になりうるため,診察はとても大切です.失神・立ちくらみや,動悸の病歴聴取に加え,Schellong試験なども検討しましょう.自律神経障害は機能低下と機能亢進によって症状が多彩なため,なかなかすぐには把握できません.しかし,丁寧な問診と診察のうえしっかりと症状を解釈できた場合は,患者さんから感謝されることも度々経験される病態です.しっかり評価して,患者さんごとに薬の副作用などにも配慮してさしあげましょう.
【限局した部位のしびれ─単神経炎を中心に】
本当に頸椎症ですか?—頸椎症性脊髄症の診断とピットフォール
著者: 上田剛士
ページ範囲:P.904 - P.909
Case
患者:65歳,女性.
現病歴:1年前から両手が使いにくくなり,X線写真にて頸椎症と診断されている.また同時期より疲れやすくなり,あまり出歩かなくなった.ちょっとしたことで怒るようになり,心療内科にも通院し,向精神薬の処方を受けているが,気持ちの落ち込みは改善せず,1年間で5kg痩せた.両上肢の筋力低下としびれが増悪してきているため受診.
身体所見:腱反射は左右差なく,上肢で低下し,下肢は亢進.Hoffmann反射は両側で陽性.他覚的な感覚障害はない.他院で施行した頸椎MRI読影所見では,C4/5,C5/6で,脊柱管狭窄を認めている.
足がしびれます・2
著者: 太田英之
ページ範囲:P.910 - P.914
Case
しびれの領域が限られている下肢のしびれ
患者:54歳,女性.
現病歴:20年前より両足関節内果遠位に腫瘤を自覚.数カ月前より,誘因なく局所の圧痛と左第1趾〜足底に知覚障害を自覚し,近医を受診した.X線上,足関節内側に骨性隆起を認めたため,「外骨腫」の診断で当院紹介となった.X線,CT冠状断,3D-CTの画像および身体所見より,「距骨踵骨癒合症による足根管症候群」と診断.当院初診から3カ月後に,骨癒合部切除および内側足底神経剝離術を施行した.軽微な知覚障害のみ残存したが,Tinel-like sign(神経障害部を叩打刺激すると遠位に放散痛が走る)は術後5カ月で消失した.
顔がしびれます
著者: 上田剛士
ページ範囲:P.916 - P.920
「顔のしびれ」には,疼痛を主徴とする帯状疱疹や三叉神経痛,麻痺を主徴とするBell麻痺やRamsey-Hunt症候群などがあります.
本稿では,感覚障害を主徴とするnumb chin症候群,手口感覚症候群,burning mouth症候群について解説します.
【コラム「専門医にお願いする前に」】
❶感覚異常性大腿神経痛では骨盤を圧迫して中枢性を否定せよ
著者: 上田剛士
ページ範囲:P.915 - P.915
Case
特に既往のない67歳男性が,3週間ほど前からの右大腿外側のしびれ感にて来院した.同部位に感覚鈍麻を認める.皮疹や感覚過敏はない.鼠径靱帯の外側を叩くと,しびれが誘発される.痩せ型の体型で,緩めのズボンをはいており,ベルトをきつく締めるようなことはなかった.
❷高齢女性が大腿内側のしびれを訴えたら
著者: 上田剛士
ページ範囲:P.921 - P.921
Case
高血圧と脳梗塞の既往のある79歳女性が,左下腹部痛で来院した.2カ月前から間欠的に起こる左大腿内側のしびれがあった(図1).
CTで左閉鎖孔ヘルニアが確認された(図2).
❸皮疹がなくても帯状疱疹はありうる
著者: 上田剛士
ページ範囲:P.936 - P.936
Case
56歳の男性が,5日前からうずくような左前胸部の帯状の痛みで来院した.腹がすれると嫌な違和感を感じる.体動では誘発しない.帯状疱疹を疑ったが,前胸部にも背部にも皮疹はない.
❹背中がしびれたら胆石症?
著者: 上田剛士
ページ範囲:P.941 - P.941
Case
77歳男性が,1日前からの右背部〜季肋部痛を主訴に来院した.疼痛は食事,呼吸,体動とは関連がなかった.同部位に感覚過敏を認めたが,皮疹は認めなかった.右季肋部叩打痛を認めたため,行った精査にて総胆管結石嵌頓と判明し,緊急入院となった.
【多発神経炎の鑑別診断】
この痛み,なんとかしてください!
著者: 土肥栄祐
ページ範囲:P.922 - P.929
Case
患者:72歳,男性.
●3年前:左下腿のしびれ感を自覚.
●1年前:両手足先の冷感,チカチカした感じが出現した.左母指の伸ばしにくさと箸の使いにくさを自覚.
●6カ月前:両手指先のしびれ感は増悪し,ボタンも付けにくくなり,歩行時に足の裏が浮いているような感覚となった.
●3カ月前:息苦しさ,および間欠性跛行が出現し増悪した.循環器内科にてCTR(心胸比)58%,心エコー上,びまん性の左室壁肥厚を指摘される.不整脈や冠動脈病変はなし.二次性心筋症が疑われるも,原因は不明.Ca拮抗薬と利尿薬にてフォロー.
●2カ月前:しびれ感,四肢筋力低下,100mも歩けないほどの間欠性跛行にて,整形外科を受診.頸椎症および腰部脊柱管狭窄症の診断となり,「腰部脊柱管狭窄症は手術適応」との説明を受けた.
既往歴:20年前に急性腰痛症,5年前より徐脈の指摘あり.
喫煙歴:1年前より禁煙(それまで20本/日).
飲酒歴:焼酎1合/毎日.
家族歴:父方の祖父;疼痛の訴えあり(原因は不明),父;肺がんで死去,母;肺がん,息子は2人ともに健康.
【身体所見】
HEENT(head,eyes,ears,nose,throat):異常なし.
頸部:頸動脈雑音なし,甲状腺腫大なし,頸部リンパ節腫脹なし.
胸部:心拡大(+),心雑音や過剰心音はなく,呼吸音清明,左右差なし.
腹部:腸蠕動音正常,腫瘤なし,肝脾腫も認めない.
四肢:両足の冷感あり,やや乾燥.両足背動脈は触知良好.
皮膚:皮疹なし.
【神経学的所見】
脳神経系は正常,近位筋の筋力は上下肢にて正常,手首の掌背屈にてMMT(徒手筋力テスト)3-4/3-4,握力は17kg/18kg(右利き),下腿三頭筋は正常だが,足関節背屈がMMT 4/2と低下していた.右手の母指球と第1背側骨間筋の軽度萎縮,また両足底の筋が軽度萎縮していた.反射は,上肢は正常,両下肢で左優位に腱反射の減弱を認め,Wartenberg徴候,Babinski徴候などの病的反射は認めなかった.
しびれ感・疼痛が強く,両手首および両膝以遠にある(右手第1-3で強い).
痛覚:
●右手掌・手背および右足背にて痛覚過敏(+).
●右手ではring finger splittingが陽性.
●前腕遠位では上腕や体幹と比較し軽度鈍麻.
●下腿遠位では大腿や体幹と比較し軽度鈍麻.
振動覚:
上肢(中指);16s/15s,下肢;膝蓋骨6s/6s,外果;0s/0sと低下を認めた.小脳系は異常なし.
自立歩行は可能,Romberg徴候は陽性であった.
しびれて,ふらついて,歩けません!
著者: 高岸勝繁
ページ範囲:P.930 - P.935
Case
患者:糖尿病で他院通院中の74歳,女性.転倒にて救急搬送となった.
病歴:2〜3カ月前より,つま先のしびれ感と手先のしびれ感を自覚しはじめた.「糖尿病の影響」と言われ様子を見ていたが,徐々に増悪していた.さらに1カ月ほど前より歩行時のふらつきを自覚し,数回転倒も認められた.来院当日も歩行時に転倒したため,救急搬送された.転倒による打撲,外傷は認められない.
筋力:上下肢のMMT(徒手筋力テスト)は年齢相応で保たれている.筋緊張の亢進や筋の圧痛は認められない.
関節:股関節・膝関節・足関節の腫脹や疼痛,可動域制限は認められない.
感覚:下肢でしびれ感は強い.上下肢の触覚・痛覚は軽度低下を認める.関節位置覚や振動覚は両側上下肢で低下あり.
反射:深部腱反射は上下肢ともに軽度低下あり.Babinski反射は両側で進展.
他所見:立位可能.歩行はwide-based(幅広い基底面積での)歩行.Romberg試験は陽性.指鼻試験は正常.小刻み歩行や振戦は認められない.
傍腫瘍性多発性神経炎の見分け方
著者: 重島祐介
ページ範囲:P.937 - P.940
Case
患者:四肢の異常感覚を訴える65歳,男性.特に通院歴はないが,30本/日のヘビースモーカー.
現病歴:受診3カ月前から右手のしびれを自覚.その後,四肢遠位部に異常感覚が広がった.2カ月前にはシャツのボタンをとめにくい,靴を履いている感じがわかりにくい,などの症状が出現し,近医を受診.
身長165cm,体重68kg(1年間で8kg減少).脳神経に異常はないが,四肢遠位部に異常感覚を認め,振動覚は低下していた.右上肢と両下肢に失調を認めた.立位でもふらつくため,入院精査となった.
Editorial
The しびれ・トリビア!
著者: 上田剛士
ページ範囲:P.895 - P.895
突然ですが,「しびれ」とは何でしょうか?
『広辞苑(第六版)』(岩波書店,2008)ではしびれることを以下のように説明しています.
What's your diagnosis?[167]
命名,SJF!
著者: 津村明子 , 西脇聖剛 , 酒見英太
ページ範囲:P.898 - P.901
病歴
患者:乳癌術後フォロー中の64歳,女性.
主訴:1カ月間持続する発熱.
現病歴:転院47日前より寒気と倦怠感を自覚した.45日前より38.8℃の発熱と背部痛をきたしたため近医を受診したところ,「風邪」としてセフェピムを2日間点滴され,解熱薬を処方された.43日前に37.8℃の発熱がありA病院に紹介されたが,症状が軽快傾向にあったため無治療で経過観察となった.41日前からしばらく36℃台で経過し,倦怠感は消失していたが,29日前から37℃台前半の発熱と倦怠感が再発して持続し,24日前の夜には体温が39.5℃まで上昇したため,A病院を再診した.腹部CTで発熱を説明できる明らかな異常はなかったが,食思不振と強い倦怠感を伴ったため,精査加療目的でA病院に入院した.
入院中,乾性咳嗽,一過性の顔面発赤,背部痛と両上下肢の筋肉痛をきたし,血液検査では,CRP 1.37〜12.4mg/dl,WBC 3,900〜15,400/μl,AST 35〜66U/l,ALP 230〜824U/lで推移した.ESRは48mm/hと軽度上昇し,画像上わずかな心囊水,腹水と一過性の胸水が認められた.血液培養は複数回陰性で,その他の感染症・膠原病・腫瘍に関連する検査では有意な異常は認めなかった.入院中も発熱は持続しており,不明熱の原因精査目的で当科に紹介され,転院となった(図1).
既往歴:アレルギー性鼻炎,アレルギー性結膜炎,左尿管結石で開腹手術(20歳),高血圧症(22歳),脂質異常症,左乳癌で手術と放射線療法(55歳).薬物・食物アレルギーはない.
薬剤歴:ベポタスチン,カンデサルタン,ベニジピン,プラバスタチン,エルデカルシトール,レトロゾール,ロキソプロフェンテープ,エチゾラム,大黄甘草湯.
家族歴:結核や膠原病の家族歴なし.
生活歴:元学校教員.喫煙歴・飲酒歴なし.
GM Library 私の読んだ本
徳田安春(編)『症候別“見逃してはならない疾患”の除外ポイント─The診断エラー学』 フリーアクセス
著者: 平島修
ページ範囲:P.909 - P.909
●医師はエラーから何を学ぶべきか?
現在の医学は過去の失敗の積み重ねから成り立っている.
自分が下した診断のもと帰宅させた患者が,翌日別の診断で入院したのを,多くの医師が経験したことがあるのではないだろうか.しかも,その経験は何年経っても忘れられない記憶となり,その後,部下の指導で最も強調してしまうことになるのは,このような失敗が大きく影響しているからであろう.診断エラーがなぜ起きてしまい,どのように対処したら良かったかを共有することができれば,患者の不幸を回避できるだけでなく,難解な疾患の診断への近道となる.
Danielle Ofri(原著)/堀内志奈(訳)『医師の感情─「平静の心」がゆれるとき』 フリーアクセス
著者: 徳田安春
ページ範囲:P.935 - P.935
●医師の感情の凄まじい変化
この本が書店に並べられて最初にタイトルを見かけた時,ある種の衝撃を受けた.というのは,タイトルは『医師の感情』であるが,副題が“「平静の心」がゆれるとき”となっていたからだ.「平静の心」とはオスラー先生が遺した有名な言葉であり,医師にとって最も重要な資質のことであったからだ.医師にとって最も重要な資質である“「平静の心」がゆれるとき”とはどういうときなのか,これは非常に重要なテーマについて取り組んだ本であると直観的にわかった.
この本を実際に手に取ってみると訳本であった.原題は“What Doctors Feel”である.なるほど,この本はあの良書“How Doctors Think”(邦題『医者は現場でどう考えるか』,石風社,2011年)が扱っていた医師の思考プロセスの中で,特に感情について現役の医師が考察したものである.“How doctors think”は誤診の起こるメカニズムについて,医師の思考プロセスにおけるバイアスの影響について詳細に解説していた.一方,この本は,無意識に起きている感情的バイアスについて著者自身が体験した生々しい実例を示しながら解説したものである.リアルストーリーであり,説得力がある.
草場鉄周(編集主幹)『総合診療専門研修の手引き 何をどう教え学ぶか 工夫と実例<総合診療専門医シリーズ4>』 フリーアクセス
著者: 齊藤裕之
ページ範囲:P.945 - P.945
この一冊を読み終えてまず感じたことは,「高い旅費と時間を費やして全国の名門と言われる総合診療の研修プログラムをわざわざ見学する手間が省けてよかった(ホッ)」という安堵感と,総合診療の教え方がますます明確になり,これで自施設の教育環境もさらに向上できるといった高揚感であった.
実は,全国300以上ある総合診療の研修プログラムも勝ち組と負け組のコントラストが目立つようになってきた.それもそのはず2007年から始まった日本プライマリ・ケア連合学会の認定プログラムは10年目を迎え,新しい専門医制度の導入が検討されることで,総合診療研修プログラムは内科や外科など歴史ある研修プログラムと同列で比較される時代になったのである.しかし,実際に専攻医を受け入れている総合診療研修プログラムは200余り.専攻医をしっかり教育して専門医まで取得させることができる研修プログラムは,さらに絞られるのが現状だ.
Dr.上田剛士のエビデンス実践レクチャー! クスリとリスク・8
薬疹
著者: 上田剛士
ページ範囲:P.946 - P.951
症例
患者:50歳,男性.
現病歴:10日前に高尿酸血症に対してアロプリノールの服用を開始した.1日前からの38.1℃の発熱,皮疹を主訴に,救急外来を受診した.
既往歴:特記すべきことなし(痛風発作や尿管結石の既往もない).
身体所見:体温38.2℃.四肢・体幹に直径2cm以下の紅斑が散在.
薬疹と考え,アロプリノールを中止,抗ヒスタミン薬を処方し,外来通院予定とした.
2日後に症状が軽快せずに再受診した時には,明らかな粘膜疹を認め,Stevens-Johnson症候群と考えられ,緊急入院となった.救急外来のカルテには粘膜疹の記載はなかったが,救急外来受診前より眼脂の増加,眼瞼の開けづらさ,排尿時痛を自覚していたことが確認された.
Q:薬疹を疑うべき皮疹の性状,服用薬剤の種類や発症までのタイミングを教えてください.
臨床の勘と画像診断力を鍛える コレクション呼吸器疾患[55]
黒色便と胸部異常陰影を有する70歳男性
著者: 藤田次郎 , 宮城征四郎
ページ範囲:P.952 - P.959
本連載では,沖縄県臨床呼吸器同好会の症例検討会をもとに,実況中継形式で読者のみなさんに呼吸器内科疾患を診る際のポイントとアプローチ方法を伝授したいと思います.宮城征四郎先生の豊富な臨床経験に基づいたコメントに注目しながら読み進めてください.画像診断のポイントと文献学的考察も押さえています.それでは早速始めましょう.今月のテーマは,黒色便と胸部異常陰影を有する70歳男性に対するアプローチです.
Update`16
優しさと情熱あふれる医療を世界中で展開!―第71回日本消化器外科学会総会 特別企画「発展途上国やへき地における医療支援」取材報告
著者: 『総合診療』編集室
ページ範囲:P.961 - P.963
さる7月14日(木)〜16日(土),徳島市(あわぎんホール,アスティ徳島)にて「第71回日本消化器外科学会総会」(会長:島田光生 徳島大学消化器・移植外科学教授)が開催された.本稿では,初日に行われた特別企画「発展途上国やへき地における医療支援」(司会:アフリカ・スーダンで活躍中の医師・川原尚行氏と,歌手のさだまさし氏)の内容について報告する.
本企画は1時間40分という時間のなかで,❶世界の発展途上国やへき地で活躍する医師3人と保健師1人の情熱あふれる活動報告と,❷パネルディスカッション,そして最後に❸さだまさし氏のライブコンサートが展開されるという,大変ユニークかつ感動的な3部構成であった.
日常診療を政策提言へどのように繋げるか?
著者: 綿貫聡
ページ範囲:P.964 - P.966
私は2016年5月25日に東京大学STIG(科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」教育・研究ユニット)1)主催の「第42回PoP Seminar:ベッドサイドから政策形成へ─新たな視点から日本の医療を考える」(世話人:東京大学公共政策大学院城山 英明教授)に参加した.
今回のセミナーでは,Thomas Ciesielski医師(Barnes-Jewish Hospital/ワシントン大学医学部内科),徳田安春医師(地域医療機能推進機構本部顧問/臨床研修病院群プロジェクト群星沖縄),本田仁医師(都立多摩総合医療センター感染症科),加藤良太朗医師(板橋中央総合病院総合診療内科)の4名が,それぞれの立場から,医療に関する政策提言に関連した発言を行った.
総合診療病棟
上行結腸より摘出したポリープに検出された日本住血吸虫・虫卵結節の1症例
著者: 川合覚 , 加野美希 , 鈴木麻衣 , 平野隆雄 , 桐木雅史 , 千種雄一
ページ範囲:P.968 - P.969
今回,われわれは総合診療科における一連の検査で,上行結腸のポリープ内から日本住血吸虫(Schistosoma japonicum, 以下Sj)卵が多数検出された症例を経験したので,本稿にて報告する.
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掲示板 『総合診療』プレゼンツ 「平静の心」塾─日野原先生を心酔させた偉大な医師 オスラーと出逢う! 参加者募集のお知らせ フリーアクセス
ページ範囲:P.951 - P.951
バックナンバー フリーアクセス
ページ範囲:P.970 - P.970
次号予告 フリーアクセス
ページ範囲:P.972 - P.972
基本情報
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特集 いつ手術・インターベンションに送るの?|今でしょ! 今じゃないでしょ! 今のジョーシキ!【感染症・内分泌・整形外科 編】
30巻8号(2020年8月発行)
特集 マイナーエマージェンシー門外放出—知っておくと役立つ! テクニック集
30巻7号(2020年7月発行)
特集 その倦怠感、単なる「疲れ」じゃないですよ!—筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群とミミック
30巻6号(2020年6月発行)
特集 下降期慢性疾患患者の“具合”をよくする—ジェネラリストだからできること!
30巻5号(2020年5月発行)
特集 誌上Journal Club—私を変えた激アツ論文
30巻4号(2020年4月発行)
特集 大便強ドリル—便秘・下痢・腹痛・消化器疾患に強くなる41問!
30巻3号(2020年3月発行)
特集 これではアカンで!こどもの診療—ハマりがちな11のピットフォール
30巻2号(2020年2月発行)
特集 いつ手術・インターベンションに送るの?|今でしょ! 今じゃないでしょ! 今のジョーシキ!【循環器・消化器・神経疾患編】
30巻1号(2020年1月発行)
特集 総合診療医の“若手ロールモデル”を紹介します!—私たちはどう生きるか
29巻12号(2019年12月発行)
特集 困っている“あなた”に届く 認知症診療
29巻11号(2019年11月発行)
特集 臨床写真図鑑 レアな疾患編—見逃したくない疾患のコモンな所見
29巻10号(2019年10月発行)
特集 教えて!医師のためのビジネス・スキル
29巻9号(2019年9月発行)
特集 “ヤブ化”を防ぐ!—外来診療 基本の(き)
29巻8号(2019年8月発行)
特集 —ノーモア見逃し—日常の検査と画像に潜むピットフォール
29巻7号(2019年7月発行)
特集 リウマチ・膠原病ミミック症例帖—“膠原病っぽくみえてしまう疾患たち”にだまされない!
29巻6号(2019年6月発行)
特集 皮膚科診療エクササイズ—1枚の写真から
29巻5号(2019年5月発行)
特集 一般外来で診断できたら「えっへん!」な疾患38
29巻4号(2019年4月発行)
特集 “ナゾ”の痛み診療ストラテジー|OPQRSTで読み解く
29巻3号(2019年3月発行)
特集 —あなたのギモンに答えます!—循環器診療のハードルを下げるQ&A31
29巻2号(2019年2月発行)
特集 意外な中毒、思わぬ依存、知っておきたい副作用—一般外来で!OTCも処方薬も!
29巻1号(2019年1月発行)
特集 教えて検索!—膨大な医学情報を吟味・整理するスキル
28巻12号(2018年12月発行)
特集 こんなときこそ漢方を!
28巻11号(2018年11月発行)
特集 日本一マジメな「おしっこドリル」—今これだけは押さえておきたい腎・泌尿器のモンダイ
28巻10号(2018年10月発行)
特集 クリニカル・パールPremium!—憧れのカリスマ医師はかく語りき
28巻9号(2018年9月発行)
特集 オンコ・ジェネラリスト—「がん」に強い総合診療医をめざして
28巻8号(2018年8月発行)
特集 80歳からの診療スタンダードUp to Date—Silver Standard
28巻7号(2018年7月発行)
特集 この薬だけは押さえておきたい! 総合診療医のためのSpecialist Drug 40
28巻6号(2018年6月発行)
特集 聴診・触診×エコーで診断推論!—Point-of-Care超音波(POCUS)の底力
28巻5号(2018年5月発行)
特集 “一発診断”トレーニング問題集—懸賞論文「GM Clinical Pictures」大賞発表!
28巻4号(2018年4月発行)
特集 感染症外来診療「賢医の選択」—検査・経口薬・ワクチンをどう使えばいいんですか?
28巻3号(2018年3月発行)
特集 糖尿病のリアル—現場の「困った!」にとことん答えます。
28巻2号(2018年2月発行)
特集 頭痛患者で頭が痛いんです!
28巻1号(2018年1月発行)
特集 シン・フィジカル改革宣言!—私の“神技”伝授します。
27巻12号(2017年12月発行)
特集 小児診療“苦手”克服!!—劇的Before & After
27巻11号(2017年11月発行)
特集 今そこにある、ファミリー・バイオレンス|Violence and Health
27巻10号(2017年10月発行)
特集 めまいがするんです!─特別付録Web動画付
27巻9号(2017年9月発行)
特集 うつより多い「不安」の診かた—患者も医師も安らぎたい
27巻8号(2017年8月発行)
特集 見逃しやすい内分泌疾患─このキーワード、この所見で診断する!
27巻7号(2017年7月発行)
特集 感染症を病歴と診察だけで診断する!Part 3 カリスマ編
27巻6号(2017年6月発行)
特集 「地域を診る医者」最強の養成法!
27巻5号(2017年5月発行)
特集 コミュニケーションを処方する—ユマニチュードもオープンダイアローグも入ってます!
27巻4号(2017年4月発行)
特集 病歴と診察で診断できない発熱!—その謎の賢い解き方を伝授します。
27巻3号(2017年3月発行)
特集 これがホントに必要な薬40—総合診療医の外来自家薬籠
27巻2号(2017年2月発行)
特集 The総合診療ベーシックス—白熱!「総合診療フェスin OKINAWA」ライブ・レクチャー! 一挙公開 フィジカル動画付!
27巻1号(2017年1月発行)
特集 総合診療の“夜明け”—キーマンが語り尽くした「来し方、行く末」
26巻12号(2016年12月発行)
特集 これでパッチリ! 眼の健康問題
26巻11号(2016年11月発行)
特集 続・しびれるんです!
26巻10号(2016年10月発行)
特集 内科診療を劇的に変える“まとめ”の達人
26巻9号(2016年9月発行)
特集 症状・症候別 エコーを使った診断推論─Point-of-Care超音波
26巻8号(2016年8月発行)
特集 The 初診外来
26巻7号(2016年7月発行)
特集 感染症ケアバンドル・チェックリスト
26巻6号(2016年6月発行)
特集 “賢い処方”と“ナゾ処方”
26巻5号(2016年5月発行)
特集 しびれるんです!─知っておくべきシビレル疾患
26巻4号(2016年4月発行)
特集 ケースとクイズで総ざらい! 街場の2型糖尿病治療
26巻3号(2016年3月発行)
特集 こんな時は漢方でしょう!
26巻2号(2016年2月発行)
特集 フィジカル改革宣言! ──診断からフォローアップまで
26巻1号(2016年1月発行)
特集 妊婦・褥婦が一般外来に来たら─エマージェンシー&コモンプロブレム
25巻12号(2015年12月発行)
特集 外来で「複数の疾患」をもつ患者を診る─マルチモビディティの時代のプライマリ・ケア
25巻11号(2015年11月発行)
特集 レアだけど重要な「痛み」の原因─システム1診断学
25巻10号(2015年10月発行)
特集 感染症を病歴と診察だけで診断する!Part 2
25巻9号(2015年9月発行)
特集 診断ピットフォール10選─こんな疾患,見逃していませんか?
25巻8号(2015年8月発行)
特集 健診データで困ったら─こんな検査結果を持ってこられたら
25巻7号(2015年7月発行)
特集 ここを知りたい!頭部外傷初期対応・慢性期ケア
25巻6号(2015年6月発行)
特集 高齢者救急の落とし穴─紹介する時,される時
25巻5号(2015年5月発行)
特集 咳を聴きとり,咳を止める
25巻4号(2015年4月発行)
特集 関節が痛いんです!─コモンからレアものまでの診断と治療
25巻3号(2015年3月発行)
特集 神経難病ケアのコペルニクス的転回
25巻2号(2015年2月発行)
特集 総合医のためのスポーツ医学ベーシックス
25巻1号(2015年1月発行)
特集 動悸・息切れ─ヤバい病気の見つけ方 そして見つからなかった時の対処法