総合診療26巻11号

2016年11月発行

総合診療病棟

上行結腸より摘出したポリープに検出された日本住血吸虫・虫卵結節の1症例

著者： 川合覚¹ 加野美希² 鈴木麻衣² 平野隆雄² 桐木雅史¹ 千種雄一¹

所属機関： ¹獨協医科大学熱帯病寄生虫病学講座 ²順天堂大学医学部附属練馬病院総合診療科

ページ範囲：P.968 - P.969

　今回，われわれは総合診療科における一連の検査で，上行結腸のポリープ内から日本住血吸虫（Schistosoma japonicum, 以下Sj）卵が多数検出された症例を経験したので，本稿にて報告する．

参考文献

1）梶原徳昭：2 山梨県における地方病対策の概略．地方病とのたたかい─地方病流行終息のあゆみ．pp9-19，山梨地方病撲滅協会（甲府市），2003.

2）桐木雅史，他：住血吸虫症．特集/国境を超える感染症．獨協医学会雑誌 42（3）：233-237, 2015.

3）島田雅也，他：日本住血吸虫卵栓塞が示唆された回盲部壊死型虚血性腸炎の1例．日消外雑誌 43：572-577, 2010.

4）坪内和女，他：日本住血吸虫症による後腹膜線維症の1例．日本泌尿器科学会雑誌 101：694-697, 2010.

5）篠原珠緒，他：集中治療を行うも救命できなかった非閉塞性腸間膜虚血の1例．山梨医学 39：114-116, 2011.

6）塚越浩志，他：切除標本内に陳旧性日本住血吸虫卵が多数みられた大腸憩室穿孔の1例．北関東医学雑誌 62（2）：153-157, 2012.

7）宮澤美季，他：切除虫垂より日本住血吸虫卵が検出された壊疽性急性虫垂炎の1例．日外科系連会誌 38（4）：842-845, 2013.