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文献詳細

雑誌文献

総合診療26巻12号

2016年12月発行

文献概要

特集 これでパッチリ! 眼の健康問題 【総論】

—プライマリケア医のための—賢い点眼薬の使い方

著者: 石岡みさき1

所属機関: 1みさき眼科クリニック

ページ範囲:P.988 - P.990

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花粉症(アレルギー性結膜炎)
 抗アレルギー点眼薬を表11)にあげた.メディエーター遊離抑制薬はすでに起きているアレルギー症状には効果がないため,抗ヒスタミン薬(ヒスタミンH1受容体拮抗薬)のほうが主流となっている.この点眼治療をしてもかゆみがおさまらない場合にはステロイド点眼薬が追加となるが,時に眼圧を上昇させる副作用があるため2),定期的に眼圧チェックをできる環境になければ眼科を受診させたほうがよい(p.1004).
 花粉が飛ぶ前から加療を始める「初期療法」(G1)は,点眼でも効果があることがわかっている3).以前はメディエーター遊離抑制薬の効果が出るまでに時間がかかるためと言われていたが,最近は抗ヒスタミン薬のケトチフェン,オロパタジン,エピナスチンにも初期療法の効果があるとわかっている.

参考文献

1)石岡みさき:ジェネラリストのための眼科診療ハンドブック.医学書院,2015. <眼科を専門としていない医師向けの教科書>
2)Morrison E, et al : Effect of fluorometholone (FML) on the intraocular pressure of corticosteroid responders. Br J Ophthalmol 68(8): 581-584, 1984. <ステロイド点眼薬で眼圧の上がりやすい人はフルオロメトロンでも眼圧上昇が見られたという報告>
点眼液を初期投与した群と,スギ花粉が本格飛散した日から投与した群を比較し,初期投与群では自覚・他覚ともに症状が抑制されたというオープンラベルスタディ>
4)Azari AA, et al : Conjunctivitis ; a systematic review of diagnosis and treatment. JAMA 310(16): 1721-1729, 2013. <結膜炎についてわかりやすく書かれたシステマティックレビュー.無料ダウンロード可能>
5)日本眼科用剤協会:医療用点眼剤写真一覧. http://gankayozai.jp/list/index.html <後発品も含む点眼薬の外観が,薬効・成分ごとにフルカラーで一覧化されている> (2016年11月10日現在)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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