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文献詳細

雑誌文献

総合診療26巻12号

2016年12月発行

文献概要

特集 これでパッチリ! 眼の健康問題 【症状別トリアージ】

「悲しくないのに,涙が出ます」

著者: 石岡みさき1

所属機関: 1みさき眼科クリニック

ページ範囲:P.997 - P.1000

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Case
涙道狭窄であるが点眼で軽快している一例
患者:50歳台,男性.
主訴:左眼流涙.
現病歴:1カ月前から左眼の涙が多いことを主訴に近医を受診したところ,「涙道閉塞」と診断された.抗菌点眼薬とステロイド点眼薬で軽快したが,1週間で症状が再発したと来院した.
 左眼は,通水はするが逆流も多く,色素残留試験では訴えのない右眼と比較して色素の残りがあり,「涙道狭窄」と診断した.涙道チューブ留置を予定しているが,抗アレルギー点眼薬(p.988)とヒアルロン酸点眼液(p.989)の処方で自覚症状の改善があり,様子をみている.もとからあるアレルギー症状と涙道狭窄によって涙の状態が不安定になり,ドライアイ症状が出ているようであった.

参考文献

1)Yokoi N, et al : Clinical impact of conjunctivochalasis on the ocular surface. Cornea 24(8): S24-31, 2005. <ドライアイの概念を次々と変えていく医師の論文.結膜弛緩でも有名>
2)MacEwen CJ, et al : The fluorescein disappearance test(FDT) ; an evaluation of its use in infants. J Pediatr Ophthalmol Starbismus 28(6):302-305, 1991. <涙洗針による処置を行わなくても,鼻涙管閉塞の診断ができるとしている>
3)石岡みさき:ジェネラリストのための眼科診療ハンドブック.医学書院,2015. <眼科を専門としていない医師向けの教科書>
販売元の大鵬薬品のウェブサイトにも詳しく掲載されている>

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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