総合診療26巻12号

2016年12月発行

特集 これでパッチリ！ 眼の健康問題 【症状別トリアージ】

「白目が真っ赤です」

著者： 古久根綾¹ 野田実香¹

所属機関： ¹慶應義塾大学医学部眼科学教室

ページ範囲：P.1004 - P.1006

Case
緑内障発作により頭痛・嘔吐・充血をきたした一例
患者：66歳，女性．生来健康．
現病歴：本日夕食後より，右眼奥から後頭部へかけての頭痛と，嘔吐を主訴に救急外来を受診した．診察上，右眼の対光反射の消失および毛様充血を認めたため（図1），ただちに眼科を紹介受診．高眼圧を認め，「緑内障発作」と診断された．点眼・点滴治療にて，眼圧の正常化および症状の軽快を認めた．

参考文献

1）大橋裕一（編）：結膜炎オールラウンド（専門医のための眼科診療クオリファイ2）．中山書店，2010． ＜結膜炎診療に役立つチャートやカラー写真を含めた説明＞

2）石郷岡均：結膜の充血．臨床研修プラクティス常任編集委員会（編）：研修医必修 よくある症状35の鑑別診断チャート．臨床研修プラクティス 4（2）: 34-35, 2007．

3）高橋浩：眼球結膜の充血，出血．板東浩，他：日常病にどう対応しますか？──頻度順に考える症状／疾病の対処法．治療 86（増刊号）：727-728, 2004．

4）忽那実紀，他：目が赤い，と訴えて来院される患者さんの診察のポイント．坪田一男，他：プライマリケアでおさえておきたい高齢化社会における眼のケア．治療 84（3）: 429-435, 2002.