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特集 フィジカル改革宣言! ──診断からフォローアップまで 【疾患別極意!コモンの診断・フォローアップはどうしているか?】
—甲状腺機能亢進症/低下症—ヒントはバイタルサイン,そして全身に隠れている!
著者: 田中孝正1
所属機関: 1田附興風会医学研究所 北野病院 総合内科
ページ範囲:P.134 - P.136
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「動悸」で受診した一例
患者:28歳,女性.
現病歴:数週間前から動悸を感じることが多く,健康診断で「頻脈」を指摘されていた.体重変化はないが食欲が亢進しており,軟便傾向で汗をよくかくということで受診した.
受診時,脈拍数が118回/分と速く,手掌はしっとりとしていた.腕を伸ばしてみると,手指の微細振戦があった.
甲状腺はびまん性腫大を認め,圧痛はなく,聴診すると血管雑音を聴取した.甲状腺機能を調べると,甲状腺刺激ホルモン(TSH)が限界感度以下でfree T3/T4は上昇.エコーでは,甲状腺のびまん性腫大と血流増加を認めた.
後日,抗TSH受容体抗体も陽性であることが判明し,「Basedow病」の診断で抗甲状腺薬で治療開始し,症状は消失した.
「動悸」で受診した一例
患者:28歳,女性.
現病歴:数週間前から動悸を感じることが多く,健康診断で「頻脈」を指摘されていた.体重変化はないが食欲が亢進しており,軟便傾向で汗をよくかくということで受診した.
受診時,脈拍数が118回/分と速く,手掌はしっとりとしていた.腕を伸ばしてみると,手指の微細振戦があった.
甲状腺はびまん性腫大を認め,圧痛はなく,聴診すると血管雑音を聴取した.甲状腺機能を調べると,甲状腺刺激ホルモン(TSH)が限界感度以下でfree T3/T4は上昇.エコーでは,甲状腺のびまん性腫大と血流増加を認めた.
後日,抗TSH受容体抗体も陽性であることが判明し,「Basedow病」の診断で抗甲状腺薬で治療開始し,症状は消失した.
参考文献
1)Nordyke RA, et al:Graves'disease. Influence of age on clinical findings. Arch Intern Med 148(3): 626-631, 1988.
2)Indra R, et al:Accuracy of physical examination in the diagnosis of hypothyroidism;a cross-sectional, double-blind study. J Postgrad Med 50(1): 7-10, 2004.
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