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文献詳細

雑誌文献

総合診療26巻2号

2016年02月発行

文献概要

特集 フィジカル改革宣言! ──診断からフォローアップまで 【疾患別極意!コモンの診断・フォローアップはどうしているか?】

—心不全—「むくみ」は全員心不全?

著者: 岡田知明1

所属機関: 1香川県立中央病院 循環器内科

ページ範囲:P.141 - P.144

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Case
患者:81歳,女性.
既往歴:高血圧・糖尿病,腰部脊柱管狭窄症.心不全の既往はなし.
現病歴:普段のADLは,手押し車を押しながら10分程度の歩行ができる状態.1カ月ほど前から,5分程度の歩行で休憩が必要になった.徐々に倦怠感が増し,2週間ほど前から食思不振を認めるようになった.ここ数日はほとんど食事摂取できないが,体重は1カ月前から3kg増加している.
 受診当日,入眠中に呼吸困難にて覚醒,症状の改善が乏しいため受診となる.受診時,呼吸数は24回/分と速く,両側下肺野に湿性ラ音を聴取し,両下肢浮腫が著明であった.「心不全」と判断され,入院加療となる.

参考文献

1)松村理司,他(訳):Dr.ウィリスベッドサイド診断──病歴と身体診察でここまでわかる!.医学書院,2008.
2)日本循環器学会,他:循環器病の診断と治療に関するガイドライン──慢性心不全治療ガイドライン(2010年改訂版).日本循環器学会,2010.
3)Wang CS, et al:Does this dyspneic patient in the emergency department have congestive heart failure? JAMA 294(15): 1944-1956, 2005. <呼吸困難で救急受診した心不全患者の診断についてのレビュー>
4)McKee PA, et al:The natural history of congestive heart failure;the Framingham study. NEJM 285(26): 1441-1446, 1971. <古典的ではあるが,心不全の診断基準が示されており,多くの文献で引用されている>
5)Nohria A, et al:Clinical assessment identifies hemodynamic profiles that predict outcomes in patients admitted with heart failure. J Am Coll Cardiol 41(10): 1979-1804, 2003. <心不全の病態把握・リスク評価において簡便で有用.予後との相関も示されている>

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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