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文献詳細

雑誌文献

総合診療26巻3号

2016年03月発行

文献概要

特集 こんな時は漢方でしょう! 【漢方診療の達人は語る】

漢方診療の基本中の基本—漢方診療の原則と副作用などの注意点

著者: 岡部竜吾1

所属機関: 1伊那市国保美和診療所

ページ範囲:P.205 - P.209

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診療に漢方治療を取り入れる
❶漢方診療の特徴
 漢方医学では,局所の症状は身体全体のアンバランスから生じると考え,身体全体の変化に着目することが多い.例えばアトピー性皮膚炎では,皮膚の局所所見に加え,体力や消化機能,生活習慣などに着目して治療する.また「人間は自然の構成要素のひとつ」と考え,気候変化等に着目して治療することもある.
 現代医学では,血液や画像,病理検査等で病態を分析的に診断するが,漢方医学では,病気がもたらす患者の訴えや身体徴候を,総合的にあるいはパターン認識し診断する.そのため患者の愁訴や身体所見は非常に重要で,患者の多彩な訴えも,漢方医学的に納得し傾聴できることが多い.

参考文献

1)稲木一元,他:ファーストチョイスの漢方薬.南山堂,2006. <適応疾患,頻用度を考慮して簡便に記載されている.漢方の初学者向け>
2)佐藤弘:漢方治療ハンドブック.南江堂,1999. <漢方をもう少し勉強したい時,参考になる.漢方理論も簡便に記され,処方選択に際し,現代医学の視点も記載されている>
3)田代眞一:手作りの臨床薬学.薬業時報社,1996. <漢方薬の薬理作用等に関して,ユニークな視点で研究方法論などが記された,面白い読み物>

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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