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文献詳細

雑誌文献

総合診療26巻3号

2016年03月発行

文献概要

特集 こんな時は漢方でしょう! 【私のイチオシ処方】

神経疾患—❶Parkinson病の非運動症状,❷薬物乱用頭痛

著者: 丸山哲弘1

所属機関: 1まるやまファミリークリニック

ページ範囲:P.232 - P.238

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 21世紀は「脳の世紀」といわれて久しく,現在多数の科学者により脳機能の解明に全力が注がれている.脳機能の解明とともに神経疾患の病態などの研究が進歩しており,最近の神経疾患の治療は目覚ましいものがある.“不治の病”といわれたParkinson病やAlzheimer病などの神経変性疾患においても病態解明が進み,症状緩和である対症療法から疾患そのものをターゲットにした根治治療に,大きな期待がかかっている.さらに将来的には,遺伝子操作のできる創薬が開発され,疾患撲滅につながることが期待される.
 しかしながら,現実に目を向ければ,現在悩んでいる患者をどのように治療してあげればよいのか目の当たりにし奮闘されているのは,現場の医療を支えているプライマリ・ケア医である.神経疾患を診療するなかで,現在使用可能な現代医療をもってしても治療困難を極める愁訴や症状がまだまだたくさんある.しかしたとえ神経難病であっても,プライマリ・ケア医は患者と向き合って,少しでもQOLを高めるために治療しなければならない.

参考文献

1)Pfeiffer RF : Gastrointestinal dysfunction in Parkinson's disease. Parkinsonism Relat Disord 17(1): 10-15, 2011.
2)Okuma Y, et al : Fatigue in Japanese patients with Parkinson's disease ; a study using Parkinson fatigue scale. Mov Disord 24(13): 1977-1983, 2009.
3)Hiyama Y, et al : The effects of Rikkunshi-to on Parkinsonian patients with unstable effect of levodopa/carbidopa. 和漢医薬学会誌 8 : 83-88, 1991.
4)Hirayama H, et al : Contrasting effects of ghrelin and des-acyl ghrelin on the lumbo-sacral defecation center and regulation of colorectal motility in rats. Neurogastroenterol Motil 22(10): 1124-1131, 2010.
5)矢数道明:臨床応用 漢方處方解説,増補改訂版.p161,創元社,1981.
6)丸山哲弘,片頭痛予防における呉茱萸湯の有用性に関する研究 塩酸ロメリジンとのオープン・クロスオーバー試験.痛みと漢方 16 : 30-39, 2006.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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