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文献詳細

雑誌文献

総合診療26巻3号

2016年03月発行

文献概要

Dr.徳田と学ぶ 病歴と診察によるエビデンス内科診断・19

原因不明の身体症状—うつ病か

著者: 徳田安春1

所属機関: 1地域医療機能推進機構(JCHO)本部

ページ範囲:P.250 - P.254

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徳田:みなさん,こんにちは.この連載では「臨床疫学」を用いた診断ロジックを学びます.症例に基づきながら,レジデントのみなさんとの対話形式で進めてきました.はやいもので,もう19回の連載を重ねてきましたが,今回で最終回となります.
 今回のケースは,「うつ病」疑いの患者さんです.ストレスの多い現代社会で,うつ病の患者さんが増えてきています.しかしながら多くのうつ病患者さんが,その診断がなされないままでいるということが起きています.原因不明の身体症状(medically unexplained symptoms : MUS)を呈する患者さんでは,かなりの割合でうつ病をもっています.うつ病に対する治療を行うと,身体症状が軽快する患者さんもかなりいます.
 日本での重要な死亡原因に「自殺」があります.自殺者のうち,かなりの人々がうつ病をもっています.2015年12月から,職場におけるストレスチェック制度が雇用者側に義務化されました(改正労働安全衛生法).ストレスに関係するうつ病患者を発見して早期介入することも,1つの目的となっています.
 では,今回の症例をみてみましょう.

参考文献

1)熊野宏昭:軽症うつ病の診断──プライマリケア医へのメッセージ.第129回日本医学会シンポジウム記録集,pp34-39, 日本医学会,2005. http://jams.med.or.jp/symposium/full/129034.pdf(2016年2月8日現在)
2)村松公美子:身体科におけるうつ病のスクリーニングツールの留意点.NOVA出版. http://nova-med.com/utsu-scr/muramatsu.php#3(2016年2月8日現在)
3)Simel D, et al : The Rational Clinical Examination ; Evidence-Based Clinical Diagnosis(JAMA & Archives Journals).McGraw-Hill, New York, 2008. (Kindle版ではupdateの最新追加記載あり)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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