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文献概要
特集 ケースとクイズで総ざらい! 街場の2型糖尿病治療 【街場のケース&クイズ】
インスリン療法でもコントロール困難な場合の“次の一手”は?
著者: 三澤美和1
所属機関: 1長浜赤十字病院 糖尿病内分泌内科
ページ範囲:P.310 - P.315
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混合型インスリン製剤2回打ちで血糖コントロールがよくならない2型糖尿病
患者:58歳,男性.郵便局員.妻と2人暮らし.昨年,禁煙した.
既往歴:54歳で早期大腸癌内視鏡的切除.
家族歴:祖母と弟が糖尿病.弟はインスリン療法中.
現病歴:47歳頃に2型糖尿病と診断され,以来,当クリニックに通院中.51歳で腎盂腎炎を発症,連携病院への入院を機にインスリン導入.その後,インスリン量の調整や生活介入を行うも,コントロールはHbA1c 8〜10%をうろうろし,かつ,時おり予想外の低血糖を起こしてしまうことが頻回に続いている.「低血糖が起こると困るから」と過食気味.
所見:BMI 24.3.随時血糖192mg/dl,HbA1c 9.8%.eGFR(推算糸球体濾過値)76ml/分/1.73m2.
処方:
●ノボラピッド30ミックスⓇ朝10単位/夕8単位・各食前自己注射
●メトグルコⓇ2,000mg/日
●昼食時;グルファストⓇ1錠食直前内服
●スタチン,降圧薬を併用
合併症:単純網膜症,糖尿病腎症第2期.
混合型インスリン製剤2回打ちで血糖コントロールがよくならない2型糖尿病
患者:58歳,男性.郵便局員.妻と2人暮らし.昨年,禁煙した.
既往歴:54歳で早期大腸癌内視鏡的切除.
家族歴:祖母と弟が糖尿病.弟はインスリン療法中.
現病歴:47歳頃に2型糖尿病と診断され,以来,当クリニックに通院中.51歳で腎盂腎炎を発症,連携病院への入院を機にインスリン導入.その後,インスリン量の調整や生活介入を行うも,コントロールはHbA1c 8〜10%をうろうろし,かつ,時おり予想外の低血糖を起こしてしまうことが頻回に続いている.「低血糖が起こると困るから」と過食気味.
所見:BMI 24.3.随時血糖192mg/dl,HbA1c 9.8%.eGFR(推算糸球体濾過値)76ml/分/1.73m2.
処方:
●ノボラピッド30ミックスⓇ朝10単位/夕8単位・各食前自己注射
●メトグルコⓇ2,000mg/日
●昼食時;グルファストⓇ1錠食直前内服
●スタチン,降圧薬を併用
合併症:単純網膜症,糖尿病腎症第2期.
参考文献
1)弘世 貴久(著):もう迷わない! 外来インスリン療法マスターブック─導入からステップアップまでをこの1冊で!.南江堂,2013.
2)American Diabetes Association : Standards of Medical Care in Diabetes─2015. Diabetes Care, 38(S1): S37, 2015.
3)Ismail-Beigi F : Clinical Practice.Glycemic management of type 2 diabetes mellitus. N Engl J Med 366(14): 1319-1327, 2012.
4)Raccah D, et al : When basal insulin therapy in type 2 diabetes mellitus is not enough─what next? Diabetes Metab Res Rev 23(4): 257-264, 2007.
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