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特集 ケースとクイズで総ざらい! 街場の2型糖尿病治療 【街場のケース&クイズ】
糖尿病足病変の困難症例にどう対応するか?
著者: 河野茂夫1
所属機関: 1京都医療センター WHO糖尿病協力センター
ページ範囲:P.327 - P.329
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難治性足潰瘍の一例
患者:70歳,男性.
現病歴:40歳台頃から2型糖尿病で近医に通院.1年前に,靴ずれから左足(第5中足骨頭部の外側)に潰瘍が出現.10カ月前に近医に入院し,潰瘍が縮小傾向となり退院.退院後に再び潰瘍が大きくなってきたため,2カ月前に再入院した.再入院時も,足の単純X線検査では骨破壊所見などはなし.局所陰圧閉鎖療法を施行されるも潰瘍が治癒しないため,本院へ紹介となる.
紹介時現症:
体温36.5℃.心・肺・腹部に異常なし.
●下肢動脈(大腿,膝窩,足背,後脛骨);触知良好.
●アキレス腱反射;消失.
●振動覚;母趾背側で知覚不能,5.07モノフィラメント;足底で触知不能.
●足潰瘍;左第5中足骨頭部の外側から底部,大きさ2×1cm,深さ1cm(骨に達する:probe-to-bone test陽性).不良肉芽組織(+),排膿や悪臭はない.周囲に軽度腫脹を認めるが,蜂窩織炎の範囲は潰瘍辺縁部より2cm未満.
検査所見:
●主な血液検査所見;白血球6,000/μl,CRP 0.05mg/dl,HbA1c 6.7%.
●単純X線検査;左第5中足骨頭の骨破壊像(+).
難治性足潰瘍の一例
患者:70歳,男性.
現病歴:40歳台頃から2型糖尿病で近医に通院.1年前に,靴ずれから左足(第5中足骨頭部の外側)に潰瘍が出現.10カ月前に近医に入院し,潰瘍が縮小傾向となり退院.退院後に再び潰瘍が大きくなってきたため,2カ月前に再入院した.再入院時も,足の単純X線検査では骨破壊所見などはなし.局所陰圧閉鎖療法を施行されるも潰瘍が治癒しないため,本院へ紹介となる.
紹介時現症:
体温36.5℃.心・肺・腹部に異常なし.
●下肢動脈(大腿,膝窩,足背,後脛骨);触知良好.
●アキレス腱反射;消失.
●振動覚;母趾背側で知覚不能,5.07モノフィラメント;足底で触知不能.
●足潰瘍;左第5中足骨頭部の外側から底部,大きさ2×1cm,深さ1cm(骨に達する:probe-to-bone test陽性).不良肉芽組織(+),排膿や悪臭はない.周囲に軽度腫脹を認めるが,蜂窩織炎の範囲は潰瘍辺縁部より2cm未満.
検査所見:
●主な血液検査所見;白血球6,000/μl,CRP 0.05mg/dl,HbA1c 6.7%.
●単純X線検査;左第5中足骨頭の骨破壊像(+).
参考文献
1)the International Working Group on the Diabetic Foot (IWGDF) : IWGDF Guidance documents 2015. http://iwgdf.org/(2016年3月7日現在)
2)Lipsky BA, et al : 2012 Infectious Diseases Society of America clinical practice guideline for the diagnosis and treatment of diabetic foot infections. Clin Infect Dis 54(12) : e132-173, 2012.
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