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What's your diagnosis?[161]
ご利益のない護符
著者: 笹井恒雄1 長野広之1 石丸裕康1 八田和大1
所属機関: 1天理よろづ相談所病院総合内科
ページ範囲:P.368 - P.371
文献購入ページに移動患者:69歳,男性.
主訴:意識障害.
現病歴:X-1年4月頃より軟便・鮮血便を認めるようになり,X年1月の大腸内視鏡検査を契機に直腸癌(StageⅣ)の診断に至った.X年3月よりFOLFIRI(レボホリナート/フルオロウラシル/イリノテカン)+BEV(ベバシズマブ)治療が開始となっていた.
X年6月9日にFOLFIRI+BEV(8コース目)が施行された.6月10日昼過ぎより頻回の嘔吐を認めるようになり,夕方からは食事摂取が困難となった.6月11日朝方には呼びかけに対する反応が不良となったため,当院救急外来受診となった.
既往歴:器質化肺炎(62歳),頸椎亜脱臼骨折(64歳),左鼠径ヘルニア手術(67歳).
アレルギー歴:なし.
薬剤歴:プレドニゾロン(2mg),アザチオプリン(50mg),レバミピド,アレンドロン酸.
喫煙歴:20〜62歳まで30本/日(器質化肺炎を契機に禁煙).
飲酒歴:日本酒3合/日.
生活歴:農業を営んでおり,妻と2人暮らし.
家族歴:母親・甥にくも膜下出血.
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