文献詳細
文献概要
特集 しびれるんです!─知っておくべきシビレル疾患
ONE MORE GM
著者:
所属機関:
ページ範囲:P.410 - P.410
文献購入ページに移動Q1 多発神経炎では,全例で精密検査をしなければいけませんか?
A1 プライマリ・ケア医が遭遇する多発神経炎の多くは,糖尿病やアルコール症によるものと推測されます.そこでルーチンで特殊な検査(甲状腺機能,免疫電気泳動,抗SS-A抗体,神経伝導速度など)を行う必要性は低いと考えます.
筆者は多発神経炎の原因検索を行う基準として,5W1Hでスクリーニングを行っています.すなわち,Who:糖尿病もしくは多飲歴のある患者が,When:年単位でゆっくりと進行する,Where:両下肢先端から始まる左右対称性の,What:運動障害,感覚失調,激しい痛みを伴わない感覚障害を呈し,How:膝下までの分布で日常生活に支障がない程度であれば,経過を見てもよいですが,それ以外であれば積極的に原因検索を行うというものです.
一方で,ビタミンB群欠乏症は比較的高頻度の疾患であること,アルコール症と合併しやすく,多飲歴があっても否定的とはならないこと,検査・治療が容易であることから,常に念頭に置くべき疾患と言えます.
A1 プライマリ・ケア医が遭遇する多発神経炎の多くは,糖尿病やアルコール症によるものと推測されます.そこでルーチンで特殊な検査(甲状腺機能,免疫電気泳動,抗SS-A抗体,神経伝導速度など)を行う必要性は低いと考えます.
筆者は多発神経炎の原因検索を行う基準として,5W1Hでスクリーニングを行っています.すなわち,Who:糖尿病もしくは多飲歴のある患者が,When:年単位でゆっくりと進行する,Where:両下肢先端から始まる左右対称性の,What:運動障害,感覚失調,激しい痛みを伴わない感覚障害を呈し,How:膝下までの分布で日常生活に支障がない程度であれば,経過を見てもよいですが,それ以外であれば積極的に原因検索を行うというものです.
一方で,ビタミンB群欠乏症は比較的高頻度の疾患であること,アルコール症と合併しやすく,多飲歴があっても否定的とはならないこと,検査・治療が容易であることから,常に念頭に置くべき疾患と言えます.
参考文献
1)Grand'Maison F, et al : Recurrent Guillain-Barré syndrome ; clinical and laboratory features. Brain 115(Pt4): 1093-1106, 1992.
2)Ruts L, et al : Distinguishing acute-onset CIDP from Guillain-Barré syndrome with treatment related fluctuations. Neurology 65(1): 138-140, 2005.
掲載誌情報