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文献概要
What's your diagnosis?[163]
「いいえ,若眼です」
著者: 南尚吾1 上田剛士1
所属機関: 1洛和会ヘルスケアシステム 洛和会丸太町病院 救急・総合診療科
ページ範囲:P.553 - P.556
文献購入ページに移動症例:30歳,女性.生来健康.
主訴:複視.
現病歴:半年前から仕事中に物が二重に見えることが週に1回程度あったが,まばたきすることで元に戻っていた.3週間前ほど前から二重に見えて困る時間のほうが長くなった.また両眼奥の重だるさや,肩こりも自覚するようになった.単眼視では複視は消失し,遠くも近くも見えにくさはない.眼科で左眼の斜視,脳神経外科で右眼の斜視を指摘され,MRI検査を勧められて当院を受診した.先行感染,運動感覚障害,構音障害,嚥下障害,排尿障害,鼻症状,耳症状,嘔気,嘔吐,発熱,視力低下,羞明,眼脂,立ち眩み,日内変動,眼瞼下垂,入浴時の複視の増悪(Uhthoff徴候),有痛性強直痙攣,暑がり,動悸,振戦はいずれもなかった.
既往歴:特記すべき既往なし.
内服歴:服用薬なし.
家族歴:自己免疫疾患や神経疾患,甲状腺疾患の家族歴なし.
生活歴:1年前に禁煙,機会飲酒.
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