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文献詳細

雑誌文献

総合診療26巻7号

2016年07月発行

文献概要

特集 感染症ケアバンドル・チェックリスト 【総論】

バンドル・チェックリスト・ベーシックス—エビデンス,使用のコツとピットフォール

著者: 本田仁1

所属機関: 1東京都立多摩総合医療センター感染症科

ページ範囲:P.558 - P.559

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 病院における「質の改善」のためには,さまざまな介入が必要である.「改善」の概念は石川馨氏ら先駆者による提唱があり1),これは企業において非常に効果の高い改善効果をもたらした.医療の世界も他業界と同様に,ミスや生じてほしくない合併症を完全に回避することは困難である.ただ,医療界におけるミスは患者に直接被害を及ぼす可能性があるため,医療従事者はこの状況をできるだけ最小限にするよう努力する必要がある.
 感染症,特に医療関連感染症の予防に関して,「バンドル(束)・チェックリスト」の導入は,過去の研究で示されているとおり,大きな改善をもたらした.当たり前のことをチェックリストにして,その内容を確認しながら医療を進めていくという,一見当たり前すぎることを確実に履行していくことが,ミスを最小限に抑えるのである.

参考文献

1)Saint S, et al : Preventing hospital infections ; real-world problems, realistic solutions. Oxford University Press, 2014.
2)Pronovost P, et al : An intervention to decrease catheter-related bloodstream infections in the ICU. N Engl J Med 355(26): 2725-2732, 2006.
3)Gawande A : The Checklist Manifesto ; How to Get Things Right. Picador, 2011.
4)Haynes AB, et al : A surgical safety checklist to reduce morbidity and mortality in a global population. N Engl J Med 360(5): 491-499, 2009.
5)Resar R, et al : Using a bundle approach to improve ventilator care processes and reduce ventilator-associated pneumonia. Jt Comm J Qual Patient Saf 31(5): 243-248, 2005.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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