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文献詳細

雑誌文献

総合診療26巻8号

2016年08月発行

文献概要

特集 The 初診外来 【初診の心得】

「初対面の患者さん」と信頼関係を築く第一歩

著者: 荒隆紀12 松井善典12

所属機関: 1浅井東診療所 2関西家庭医療学センター

ページ範囲:P.646 - P.650

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Case
信頼関係の構築に失敗した事例
患者:12歳,男児.リトルリーグのピッチャー.
現病歴:地区予選を勝ち進み県大会出場を決めていたが,1カ月前からの肘の痛みで当院初診.診察で「野球肘」の診断となり,1カ月間の安静を依頼するとともに,できるだけ励まして,またスポーツに戻れるように応援した.
 しかし,2週間後の再診予約をとったが姿を見せず…….気になって看護師から母親に電話したところ,どうしても投げたいので,「しばらくしたら投げてもいいよ」と言ってくれた医療機関で通院中とのこと.ただ,現在も投球そのものは制限され,安静指示が続いているという.

参考文献

1)尾藤誠司:新たな患者-医療者関係の中での医療者の役割.京府医大誌 120(6): 403-409, 2011.
2)Neighbour R(著)/草場鉄周(監訳):Inner Consultation──内なる診療.カイ書林,2014.
3)Frankel RM, et al : Getting the most out of the clinical encounter ; the four habits model. J Med Pract Manage 16(4): 184-191, 2001.
4)Smith RC(著)/山本和利(監訳):エビデンスに基づいた患者中心の医療面接.診断と治療社,2003.
5)Stuart MR(著)/玉田太郎(監訳):15分間の問診技法──日常診療に活かすサイコセラピー.医学書院,2001.
6)Thom DH : Physician behaviors that predict patient trust. J Fam Pract 50(4): 323-328, 2001.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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