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GM Library 私の読んだ本
加藤士郎(著)『高齢者プライマリケア漢方薬ガイド—チーム医療で必ず役立つ56処方』
著者: 前野哲博1
所属機関: 1筑波大学附属病院 総合診療科
ページ範囲:P.713 - P.713
文献購入ページに移動 このたび,『高齢者プライマリケア漢方薬ガイド』が上梓された.著者の加藤士郎先生は,大変お忙しい診療の傍ら,毎週,当大学の医学生に懇切丁寧にご指導いただいている.また,頻繁に漢方セミナーを開かれ,漢方に興味をもつ医療者への指導にも熱心に取り組まれている.本書は,先生の温かいお人柄そのままに,初学者でも抵抗なく漢方薬を使える配慮が随所に散りばめられている.
漢方にあまり詳しくない医師でも,能書や解説本を読めば,候補となる薬剤をリストアップするのは,ある程度可能である.問題は,実際に処方する薬を1つに絞り込むところであり,どうしてAやBではなくCを選択するのか,という理由づけが難しい.もちろん,それぞれの使用目標となる証は書いてあるのだが,いわゆる「病名漢方」のレベルにとどまっている初学者には理解が難しい.また,薬理学的機序で分類できる西洋薬と異なり,漢方薬は1つひとつの薬剤のイメージを把握するのが難しいことも大きなハードルになっている.
漢方にあまり詳しくない医師でも,能書や解説本を読めば,候補となる薬剤をリストアップするのは,ある程度可能である.問題は,実際に処方する薬を1つに絞り込むところであり,どうしてAやBではなくCを選択するのか,という理由づけが難しい.もちろん,それぞれの使用目標となる証は書いてあるのだが,いわゆる「病名漢方」のレベルにとどまっている初学者には理解が難しい.また,薬理学的機序で分類できる西洋薬と異なり,漢方薬は1つひとつの薬剤のイメージを把握するのが難しいことも大きなハードルになっている.
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