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文献詳細

雑誌文献

総合診療26巻9号

2016年09月発行

文献概要

特集 症状・症候別 エコーを使った診断推論─Point-of-Care超音波 【症状・症候別 各論】

ジェネラリストがマスターしたい!心エコー—胸痛

著者: 方波見謙一12

所属機関: 1北海道大学病院先進急性期医療センター 2北海道大学大学院医学研究科 侵襲制御医学講座 救急医学

ページ範囲:P.735 - P.740

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Case
胸痛を主訴にショック,意識障害をきたした1例
患者:55歳,男性.
主訴:胸背部痛,意識障害.
既往歴:糖尿病.
現病歴:2週間前から寒い所へ行くと胸部に絞扼感があったが,我慢していた.突然の左背部痛,胸痛を自覚し,その後意識消失.痙攣を伴ったために,妻より救急要請となった.
 救急隊到着時には意識は改善していて,会話可能な状態だった.搬入時のバイタルは,血圧70/30mmHg,脈拍数48回/分,呼吸数20回/分,SpO2 97%(室内気)であった.
胸部の違和感を訴えていて,末梢の冷汗が著明な状態であった.搬入時の心電図で,Ⅱ,Ⅲ,aVfにST上昇を認め,Ⅰ,aVl,V2-3にST低下を認めた(図1).

参考文献

1)Aleksandar NN, et al : Focus cardiac ultrasound ; the European Association of Cardiovascular Imaging viewpoint. Eur Heart J 15(9) : 956-960, 2014. <FOCUSについて解説>
2)Roberto ML, et al : Recommendations for cardiac chamber quantification by echocardiography in adults ; an update from the American Society of Echocardiography and the European Association of Cardiovascular Imaging. Eur Heart J 16(3) : 233-270, 2015. <心エコー評価についての解説>
3)Haller ED, et al : Point-of-Care ultrasound findings of acute pulmonary embolism ; McConnell sign in emergency medicine. J Emerg Med 47(1) : 19-21, 2014. <McConnell signの解説>
4)Perera P, et al : The RUSH exam ; Rapid Ultrasound in SHock in the evaluation of the critically ill. Emerg Med Clin North Am 28(1) : 29-56, 2010. <RUSHについて解説>

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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