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特集 今そこにある、ファミリー・バイオレンス|Violence and Health 【パートナーからを含むDV】
「プライマリ・ケア外来」でもDVを見逃すな!—家庭医としてできること
著者: 森屋淳子12
所属機関: 1医療福祉生協連家庭医療学開発センター(CFMD) 2川崎医療生協 久地診療所
ページ範囲:P.1488 - P.1491
文献購入ページに移動不眠と頭痛で受診した患者の「家族関係」を聞き、DVを疑った一例
患者:27歳、女性。
現病歴:「数カ月前から、夜眠れずに頭痛がひどい」とのことで外来を受診。問診と身体診察により器質的疾患は否定的であり、うつ病の2質問法 G1 でも陽性ではなかったが、表情が暗く、やや抑うつ的なことが気になった。
家族構成を確認したところ、夫と8歳・6歳・3歳の子どもの5人暮らしであり、「夫との関係がうまくいかず、子どもにもつらく当たってしまう」「夫から子どもへの暴力もある」とのことで、話を聴いているうちに流涙が見られる状態であった。「つらい状況をお話しいただき、ありがとうございます」とお伝えしながら、暴力の深刻度と頻度をうかがい、緊急対応の必要性は低いことを確認。今後の対応法について本人と話し合い、ソーシャルワーカーにも相談することとした。
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