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文献詳細

雑誌文献

総合診療27巻11号

2017年11月発行

文献概要

特集 今そこにある、ファミリー・バイオレンス|Violence and Health 【スペシャル・アーティクル】

「訪問看護師」が利用者・家族から受ける暴力—兵庫県における実態調査の結果から

著者: 林千冬1 今岡まなみ2 藤田愛3 山﨑和代4 遠藤理恵5 花井理紗6

所属機関: 1神戸市看護大学 基盤看護学領域 看護管理学分野 2前 神戸市看護大学 3北須磨訪問看護・リハビリセンター 4西宮市社会福祉事業団 訪問看護課 5訪問看護ステーション アスカケアライフ 6神戸市看護大学

ページ範囲:P.1516 - P.1519

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 わが国で保健医療福祉職場における「暴力」が注目され始めたのは、2000年初頭からである。対人接触の多い看護職の取り組みは早く、日本看護協会は2001年また2003年に全国の病院調査1, 2)を行い、看護職員を含む病院職員また医療福祉施設者が少なからず患者から暴力を受けているという実態を明らかにした。これらを踏まえ、同協会は2006年、「保健医療福祉施設」における暴力対策指針3)を作成し普及に努めてきた。
 一方、「訪問看護」の場で看護師が受ける暴力については、トラブルやクレーム(p.1524・1534)の一部として徐々に問題視はされてきたが、サンプリングやサンプル数の限界もあり、その実態は未だ十分に解明されたとは言えず、予防も含めて対策の検討は進んでいないのが現状である。

参考文献

1)日本看護協会:2001年 病院における夜間保安体制ならびに外来等夜間看護体制,関係職種の夜間対応体制に関する実態調査,日本看護協会出版会,2002. https://www.nurse.or.jp/home/publication/seisaku/pdf/63.pdf
2)日本看護協会:2003年 保健医療分野における職場の暴力に関する実態調査.日本看護協会出版会,2004. https://www.nurse.or.jp/home/publication/seisaku/pdf/71.pdf
3)日本看護協会:保健医療福祉施設における暴力対策指針─看護者のために.日本看護協会,2006. http://www.nurse.or.jp/home/publication/pdf/bouryokusisin.pdf
4)藤田愛:「暴力」の問題に取り組まざるを得なくなった日からの歩み.訪問看護と介護 22(11):818-827,2017.
5)林千冬,今岡まなみ,藤田愛,山﨑和代,遠藤理恵,花井理紗:訪問看護師が利用者・家族から受ける暴力の実態と対策─兵庫県下における実態調査の結果から.訪問看護と介護 22(11):847-857,2017.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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