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文献詳細

雑誌文献

総合診療27巻11号

2017年11月発行

文献概要

特集 今そこにある、ファミリー・バイオレンス|Violence and Health 【スペシャル・アーティクル】

「救急(ER)」で生じるさまざまな暴力の予防と対策—“暴れる患者”に組織で向き合う

著者: 林実1 林寛之2

所属機関: 1福井県立病院 救命救急センター 2福井大学医学部附属病院 救急部・総合診療部

ページ範囲:P.1529 - P.1533

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Case
「膝をぶつけたから早く診ろ」と受付ですごんでいる酩酊状態の男性
患者:40歳、男性。
現病歴:飲酒後に転倒して左膝をぶつけたために、徒歩で来院。受付で「早く診ろ」「以前来た時は30分も待たされたんだぞ」と言って、今にも殴りかかってきそうな勢いである。カルテを確認すると、以前に何度か受診した際にも脅かすような言動があったとの記載がある。「僕がビシッと言ってやりますよ」と自信満々の後期研修医が、腕を組みながら「他の患者の迷惑だから静かにしてください」と注意したところ、「なんだ、お前は! えらそうに!」と言って殴られた。どのように対応すればよかったのだろうか?

参考文献

1)Boulger C, et al:Management of the Violent Patient in the Emergency Department. Emerg Med Rep 38(9): 98-103, 2017.
2)厚生労働省:医療機関における安全管理体制について─院内で発生する乳児連れ去りや盗難等の被害及び職員への暴力被害への取り組みに関して,2006. http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/i-anzen/hourei/dl/160726-2.pdf
3)全日本病院協会 院内暴力等に関する実態調査ワーキンググループ:院内暴力など院内リスク管理体制に関する医療機関実態調査.全日本病院協会,2008. https://www.ajha.or.jp/voice/pdf/other/080422.pdf
4)Tintinalli JE, et al:Tintinalli's emergency medicine;a comprehensive study Guide, 8ed. pp1952-1958, McGraw-Hill, 2015.
5)日本精神科救急学会(監修),平田豊明,他(編):精神科救急医療ガイドライン2015年版.pp52-88, 日本精神科救急学会,2015.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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