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特集 今そこにある、ファミリー・バイオレンス|Violence and Health 【スペシャル・アーティクル】
「救急(ER)」で生じるさまざまな暴力の予防と対策—“暴れる患者”に組織で向き合う
著者: 林実1 林寛之2
所属機関: 1福井県立病院 救命救急センター 2福井大学医学部附属病院 救急部・総合診療部
ページ範囲:P.1529 - P.1533
文献購入ページに移動「膝をぶつけたから早く診ろ」と受付ですごんでいる酩酊状態の男性
患者:40歳、男性。
現病歴:飲酒後に転倒して左膝をぶつけたために、徒歩で来院。受付で「早く診ろ」「以前来た時は30分も待たされたんだぞ」と言って、今にも殴りかかってきそうな勢いである。カルテを確認すると、以前に何度か受診した際にも脅かすような言動があったとの記載がある。「僕がビシッと言ってやりますよ」と自信満々の後期研修医が、腕を組みながら「他の患者の迷惑だから静かにしてください」と注意したところ、「なんだ、お前は! えらそうに!」と言って殴られた。どのように対応すればよかったのだろうか?
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