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文献詳細

雑誌文献

総合診療27巻12号

2017年12月発行

文献概要

What's your diagnosis?[180]

赤いブラッドオレンジジュースは偽物

著者: 横江正道1 久田敦史1 吉見祐輔1 末松篤樹1 宮川慶1 飛田晶1 野口善令1

所属機関: 1名古屋第二赤十字病院

ページ範囲:P.1610 - P.1613

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病歴
患者:59歳、女性。
主訴:腹痛、発熱。
現病歴: 5日前に希死念慮があり、精神科病院を受診、任意入院した。亜混迷の状態で、経口摂取不良であった。体動は少なかったが、事故防止のため拘束されていた。徐々に尿量低下を認め、1日2回導尿をしていた。便秘もあり、昨日から発熱があり、本日になって39℃台が持続、下腹部に非常に強い圧痛が出現。疼痛の訴えがひどいため、救命救急センターでの対応が必要と考えられ、搬送依頼となり、救急搬送されてきた。
職業:無職。
生活習慣:特記すべきことなし。海外旅行歴なし、温泉旅行歴なし。
嗜好品:喫煙;なし、飲酒;なし。
家族歴:特記すべきことなし。
既往歴:58歳で脳梗塞(詳細不明)、今回はうつ病亜混迷で精神科病院に入院。高血圧・脂質異常・糖尿病なし。
内服薬:オランザピン、クロキサゾラム、ニトラゼパム(アモキサピン、フルニトラゼパムは前日まで内服)。

参考文献

1)関 義元,他:急激に発症し重篤な転帰をたどった腹腔外膀胱自然破裂の1例.JIM 10(10):874-875, 2000. 〈本症例に非常によく似た症例〉
2)野村威雄,他:尿道外傷,膀胱破裂.臨床泌尿器科 67(10):785-791, 2013.
3)太田智行:繰り返した腹痛と大量腹水が認められた76歳女性.JIM 12(9): 836-839, 2002. 〈本症例に非常によく似た症例〉
4)加藤晴朗:膀胱損傷.臨床泌尿器科 67(4):123-125, 2013.
5)三賀森学,他:膀胱自然破裂の2例.臨床外科 65(6):891-895, 2010.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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