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文献詳細

雑誌文献

総合診療27巻12号

2017年12月発行

文献概要

オール沖縄!カンファレンス・12

痛い!明らかな不迷熱

著者: 平良翔吾1 村山知生1 徳田安春2

所属機関: 1社会医療法人友愛会豊見城中央病院・腎臓内科 2臨床研修病院群プロジェクト群星沖縄センター

ページ範囲:P.1699 - P.1703

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CASE
患者:43歳、女性。
主訴:発熱、腰背部痛。
現病歴:受診1カ月前に右結石性腎盂腎炎のため、他院泌尿器科で4日間入院加療をした。その経過中に左腰背部痛を認め、退院後も同部の疼痛が持続した。2週間前に近医ペイン・クリニックを受診し、腰椎椎間板ヘルニア(L5/S1)の診断でブロック注射を施行されたが、同日夜間より悪寒戦慄を伴う発熱を認めた。10日前に同ペイン・クリニックを再診し、血液・尿検査で腎盂腎炎の再発が疑われた。抗菌薬の内服を開始したが、夜間増悪する発熱と左腰背部痛は持続しており、発熱・腰背部痛精査目的で内科外来受診となった。左腰背部と左大腿外側にかけてしびれるような疼痛で、鎮痛薬を定期使用しており、下肢脱力や排尿障害は認めなかった。
既往歴:右腎結石・尿管結石、結石性腎盂腎炎(前医入院時には血液培養陰性)。
生活歴:職業;事務職、飲酒;機会飲酒、喫煙;なし。
家族歴:特記事項なし。
内服歴:アセトアミノフェン200mg 2錠疼痛時、ジクロフェナクナトリウム座剤50mg 3錠分3。

参考文献

1)元文芳和,他:化膿性脊椎炎.日医大医会誌 7(1): 27-30, 2011. 〈化膿性脊椎炎の入院経路・診断・入院期間など58例のまとめ報告〉
2)Werner Zimmerli, et al : Vertebral Osteomyelitis. N Engl J Med 362 : 1022-1029, 2010. PMID 20237348 〈椎体炎のreview。さまざまなサイトで日本語サマリが公開されており、利用しやすい〉
3)Ledermann HP, et al : MR imaging findings in spinal infections ; rules or myths? Radiology 228(2): 506-514, 2003. PMID 12802004 〈椎体炎のMRI画像所見をT1、T2、椎体破壊などへ細かく分類し、感度を検出した論文〉
4)中原誠之,他:PET-SUV値に基づく感染性脊椎炎,脊椎感染症の診断と治療戦略.関節外科 34(6): 571-577, 2015. 〈感染性脊椎炎の病巣範囲を、実際の手術所見と採取検体から、MRIとPET-CTそれぞれで比較検討した報告〉

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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