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文献詳細

雑誌文献

総合診療27巻2号

2017年02月発行

文献概要

Editorial

沖縄の風に吹かれて—ジェネラリストの役割を考える

著者: 山中克郎1 徳田安春2

所属機関: 1諏訪中央病院総合内科 2臨床研修病院群プロジェクト群星沖縄

ページ範囲:P.137 - P.137

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高齢化社会を迎えた日本では、「下流老人」と呼ばれる貧しい高齢者が増えている。日本の相対的貧困率は16%であり、OECD加盟国34カ国のうち、6番目に高い数値だ。高い医療費は高齢者の生活を圧迫する。どのような医療がこれからは求められるのであろうか。過剰診療に対して警告を鳴らす“Choosing Wisely”の運動は、日本でも徳田安春先生らを中心に広がっている。
 インターネットにアクセスすれば、誰でも最新の医学知識を得ることができる。しかし、医療は知識だけでは十分でない。「それは辛かったですね」と共感しながら患者の話に耳を傾けることは、患者の心に安らぎを与える。丁寧な診察で直接身体に触れることは、診断のみならず、患者からの信頼を得るために大切な手技なのだ。「巨大な知」と「患者の心」をいかに結びつけるかが、AI(人工知能)時代における医師の大切な役割だろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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