総合診療27巻3号

2017年03月発行

国試にたずねよ・3

瞳から診るトキシドローム鑑別診断

著者： 山中克郎¹

所属機関： ¹諏訪中央病院総合内科

ページ範囲：P.368 - P.370

　医師国家試験（以下、国試）を終えた先輩たちの話を聞いて、これからの試験準備に不安を感じている医学生は、たくさんいるのではないだろうか。ひたすら国試合格のために時間を費やす試験勉強はつらいが、合格してからの医師としての生活を考えると楽しくなる。責任が重く長時間にわたる肉体労働なので、つらい時はもちろんあるが、病気がよくなり患者さんから感謝される時は充実感があり、喜びもひとしおである。
　資格試験なので、一番で合格する必要はない。医学知識だけでは、良医にはなれない。一般書も読んで教養を深め、素晴らしい音楽や映画に触れて人間性を高めてほしい。他人との競争は、全く意味がない。「理想の自分」を目指して、今を全力で生きてほしい。

参考文献

1）Holstege CP, et al : Critical care toxicology. Emerg Med Clin North Am 26（3）: 715-739, 2008. PMID 18655942

2）Boyer EW, et al : The serotonin Syndrome. N Engl J Med 352（11）1112-1120, 2005. PMID 15784664

3）上條吉人：臨床中毒学．医学書院，pp238-246, 2009.

4）Eddleston M, et al : Management of acute organophosphorus pesticide poisoning. Lancet 371（9612）: 597-607, 2008. PMID 17706760

5）Chhabria BA, et al : Tongue Fasciculations in Organophosphate Poisoning. N Engl J Med 375（23）: e47, 2016. PMID 27959689