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文献詳細

雑誌文献

総合診療27巻4号

2017年04月発行

文献概要

特集 病歴と診察で診断できない発熱!—その謎の賢い解き方を伝授します。 【各論】さて、この検査をしよう!

この画像検査をオーダーしてもOKでしょうか?—CTとMRIを中心に

著者: 入江隆介1 隈丸加奈子1

所属機関: 1順天堂大学大学院医学部放射線診断学講座

ページ範囲:P.443 - P.446

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Case
発熱・後頸部痛で発症した石灰沈着性頸長筋腱炎の1例
患者:50歳台、男性。
既往歴:特記事項なし。
現病歴:来院2日前より急激な左後頸部痛が出現し悪化してきたため、当院へ紹介され受診した。来院時の体温は37.9℃であり、インフルエンザ抗原迅速検査は陰性であった。血液検査で白血球11,700/μL、好中球77.2%、CRP(C反応性蛋白)4.7mg/dLと、炎症反応の上昇を認めた。MRIのSTIR矢状断像で椎前間隙から咽頭後間隙に腫脹がみられ(図1A)、CTで左頸長筋に一致する石灰化を認めた(図1BC)。

参考文献

1)日本医学放射線学会(編): 画像診断ガイドライン2016年版.金原出版,2016. 〈エビデンスに基づいた各種検査の推奨グレードが記載されている〉
2)Zibis AH, et al : Acute calcific tendinitis of the longus colli muscle ; case report and review of the literature. Eur Spine J 22(Suppl)3 : S434-438, 2013. PMID 23179983 〈石灰沈着性頸長筋腱炎の基礎的事項が記載されたレビュー〉
3)Tomita H, et al : Fluid collection in the retropharyngeal space ; a wide spectrum of various emergency diseases. Eur J Radiol 85(7): 1247-1256, 2016. PMID 27235871 〈咽頭後間隙に液体貯留を生じる疾患の鑑別が詳しく書かれている〉
4)Oka A, et al : Crowned dens syndrome ; report of three cases and a review of the literature. J Emerg Med 49(1): e9-e13, 2015. PMID 25910825 〈crowned dens症候群の基礎的事項が記載されたレビュー〉

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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