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特集 コミュニケーションを処方する—ユマニチュードもオープンダイアローグも入ってます! 【スペシャル・アーティクル】
—医療コミュニケーションにおける人工知能の可能性—医師の「五感」をも定量化できる時代へ
著者: 中澤篤志1
所属機関: 1京都大学大学院 情報学研究科 知能情報学専攻
ページ範囲:P.621 - P.623
文献購入ページに移動 いわゆる「人工知能」の医療分野への進出が大きな話題となっている。
たとえばIBM社の自然言語認識・文書意味検索エンジンWatsonは、医療文書検索に応用され、医師に最適かつ最新の治療指針を提供可能であり、一部の病院で実験的に導入が進められている。Watsonはもともと、米国のクイズ番組「Jeopardy!」に出演し、自然言語で問われた質問に対し、最も適切な回答をインターネットから検索して答えるシステムであり、これを医療分野に応用したものである。また、画像から物体を検出・認識したり、画像から正常/異常を見分ける画像認識技術は、近年の深層学習(deep neural net)技術 G1 で飛躍的に精度が高まり、X線やCT、MRIなどの医用画像からの異常検出で、人と同様の検出力を示している。
たとえばIBM社の自然言語認識・文書意味検索エンジンWatsonは、医療文書検索に応用され、医師に最適かつ最新の治療指針を提供可能であり、一部の病院で実験的に導入が進められている。Watsonはもともと、米国のクイズ番組「Jeopardy!」に出演し、自然言語で問われた質問に対し、最も適切な回答をインターネットから検索して答えるシステムであり、これを医療分野に応用したものである。また、画像から物体を検出・認識したり、画像から正常/異常を見分ける画像認識技術は、近年の深層学習(deep neural net)技術 G1 で飛躍的に精度が高まり、X線やCT、MRIなどの医用画像からの異常検出で、人と同様の検出力を示している。
参考文献
1)本田美和子,イヴ・ジネスト,他:ユマニチュード入門.医学書院,2014. 〈ユマニチュードに関する全般的な説明が書いてある.p.651〉
2)Sadato N, et al:Neural substrates of shared attention as social memory;a hyperscanning functional magnetic resonance imaging study. Neuroimage 125:401-412, 2016. PMID 26514295 〈人の間の視線行動の同期性を脳レベルで解明した論文〉
3)Ishikawa S, et al:The skill representation of a multimodal communication care method for people with dementia. JJAP Conference Proceedings 011616:4, 2016. 〈第三者視点映像でユマニチュードのスキルを手動で定量化した〉
4)Nakazawa A, et al:Evaluation of face-to-face communication skills for people with dementia using a head-mounted system. Third International Workshop on Pattern Recognition for Healthcare Analytics, Cancum, 2016. 〈一人称視点映像から自動でユマニチュードスキルを定量化した〉
5)NHK(日本放送協会):介護の中身をオープンに──ハイテク・理論が現場を変える.クローズアップ現代 3764,2016.(同年2月3日放送)
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