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特集 「地域を診る医者」最強の養成法! 【各論:実況中継!】
—「地域を診る医者」ただいま養成中!❶—THE RESIDENT CIRCLE 不識庵(上越・糸魚川地域グループ)
著者: 山岸文範1
所属機関: 1新潟県厚生連糸魚川総合病院外科
ページ範囲:P.760 - P.764
文献購入ページに移動数年前まで、新潟県の西端にある上越・糸魚川地域は、研修医育成の“空白地帯”と言えました。研修医の募集も、その教育法も、“ゼロ”から勉強する状態でした。
たとえば糸魚川総合病院では、知り合いの医学生に声をかけて、大学の講義のようなレクチャーを1時間行い、その後、釣り宿で宴会。翌朝小雨のなか、船釣りに出かけましたが、魚は1匹も釣れず、そして結局研修医も来ず、僕が船酔いで吐いて終わる、という惨憺たる結果でした。そんな笑い話のような経験の反省から、2009年、地域の5病院(糸魚川総合病院・柏崎総合医療センター・上越総合病院・新潟県立中央病院・新潟労災病院)が集まって「共に研修医教育をしよう!」ということになりました。上越・糸魚川地域のグループ「不識庵」の発足です(上杉謙信の雅号で、もともと達磨大師の言葉から来たものですが、「不識」の意味は、単に「物事を知らない」ということではないようです)。
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