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文献詳細

雑誌文献

総合診療27巻6号

2017年06月発行

文献概要

特集 「地域を診る医者」最強の養成法! 【各論:実況中継!】

—「地域を診る医者」ただいま養成中!❶—THE RESIDENT CIRCLE 不識庵(上越・糸魚川地域グループ)

著者: 山岸文範1

所属機関: 1新潟県厚生連糸魚川総合病院外科

ページ範囲:P.760 - P.764

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「不識庵」の教育手法!
 数年前まで、新潟県の西端にある上越・糸魚川地域は、研修医育成の“空白地帯”と言えました。研修医の募集も、その教育法も、“ゼロ”から勉強する状態でした。
 たとえば糸魚川総合病院では、知り合いの医学生に声をかけて、大学の講義のようなレクチャーを1時間行い、その後、釣り宿で宴会。翌朝小雨のなか、船釣りに出かけましたが、魚は1匹も釣れず、そして結局研修医も来ず、僕が船酔いで吐いて終わる、という惨憺たる結果でした。そんな笑い話のような経験の反省から、2009年、地域の5病院(糸魚川総合病院・柏崎総合医療センター・上越総合病院・新潟県立中央病院・新潟労災病院)が集まって「共に研修医教育をしよう!」ということになりました。上越・糸魚川地域のグループ「不識庵」の発足です(上杉謙信の雅号で、もともと達磨大師の言葉から来たものですが、「不識」の意味は、単に「物事を知らない」ということではないようです)。

参考文献

1)宮里不二彦:沖縄県立中部病院における臨床研修.医学教育 6(2): 159-161, 1975. 〈教育回診,クリニカルカンファレンスの重要性を早い時期に指摘している論文〉
2)小川鼎三,他:分担解剖学 解剖学3─感覚器学・内臓学.金原出版,2011.
3)Alguire PC, et al : Teaching in Your Office ; a Guide to Instructing Medical Students and Residents, 2nd ed. American College of Physicians, Philadelphia, 2008. 〈臨床医が忙しい合間を縫って、研修医や医学生に臨床知識をどのように伝えるのかが記載された名著〉
4)Marino PL. 1991/稲田英一(監訳): The ICUブック第3版.MEDSi,2008.
5)The U.S. System of Postgraduate Medical Education, Hiroshima, Japan(2008年6月8〜10日開催) 〈アメリカでの卒後教育の実際についてのワークショップで、研修医教育の指導法について有用なイベント〉

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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