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文献詳細

雑誌文献

総合診療27巻7号

2017年07月発行

文献概要

特集 感染症を病歴と診察だけで診断する!Part 3 カリスマ編 【各論】 System1|電光石火の感染症snap diagnosis

「かぜかなぁ」って思ってたら……

著者: 徳田安春1

所属機関: 1臨床研修病院群プロジェクト群星沖縄

ページ範囲:P.878 - P.880

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Case
患者:16歳、女性。生来健康で、予防接種歴は完全。
主訴:発熱と咳。
現病歴:3日前から、発熱および乾性咳嗽あり。痰はほとんどなし。呼吸困難、胸痛はなし。軽度の咽頭痛と鼻汁、関節痛、食欲不振を訴えた。
 咳がひどいので、近くの総合病院を受診した。外来でのパルスオキシメーター測定では、室内気で99%であったという。呼吸数測定はされなかったらしい。診察のあと、ウイルス性急性上気道炎、いわゆる「かぜ」の診断で、抗ヒスタミン薬と鎮咳薬を処方され帰宅した。
 自宅に戻り、母親(元看護師)が血圧と心拍数、体温をチェックすると、血圧120/60mmHg、心拍数90回/分、体温39.2℃であった。高熱と咳がひどいので心配になり、医師である父親(母親の夫)に電話をかけた。ちょうど秋田に出かけていた父親は電話で病歴を聴き、まず「呼吸数」を数えるように助言を与えた。呼吸数は25回/分であった。

参考文献

1)Hamano J, Tokuda Y:Changes in vital signs as predictors of bacterial infection in home care;a multi-center prospective cohort study. Postgrad Med 129(2):283-287, 2017. PMID 27766928

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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