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文献概要
特集 感染症を病歴と診察だけで診断する!Part 3 カリスマ編 【各論】 System2|理詰めで追い詰める感染症
オバケとアレが見えたら……お手上げです。
著者: 川島篤志1
所属機関: 1市立福知山市民病院 総合内科
ページ範囲:P.927 - P.931
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患者:75歳、男性。膀胱癌にて他施設入院予定で、2型糖尿病・慢性心房細動・胃潰瘍で近医にてフォローされている当院初診の方。
主訴:発熱、意識障害。
現病歴:意識障害のため、本人からの病歴聴取は困難。前日までは普段どおりの生活を送っていた様子。入院当日の朝、家族との受け答えがおかしく、左半身麻痺を認めたため近医に相談。脳卒中疑いにて当院紹介受診。受診後、発熱していることに救急スタッフが気づいたが、発熱や悪寒戦慄のエピソードは聴取できず。
服薬歴:グリクラジド50mg、ワルファリン2mg、ラベプラゾール10mg、アテノロール25mg。
生活歴:喫煙;20本/日×50年、飲酒;ビール5〜6缶/日。
身体所見(来院時):
●バイタルサイン;血圧167/95mmHg、脈拍数112回/分・不整、SpO2 94%(室内気)、呼吸回数上昇、体温39.7℃。
●貧血なし、黄疸なし。呼吸音;清。心音;不整、収縮期雑音なし。体幹;網状皮斑あり。末梢:冷感あり、浮腫なし。
●神経学的所見;GCS(Glasgow Coma Scale)E4V1M6。瞳孔3mm/3mm、対光反射あり。左半身に不全麻痺あり。
患者:75歳、男性。膀胱癌にて他施設入院予定で、2型糖尿病・慢性心房細動・胃潰瘍で近医にてフォローされている当院初診の方。
主訴:発熱、意識障害。
現病歴:意識障害のため、本人からの病歴聴取は困難。前日までは普段どおりの生活を送っていた様子。入院当日の朝、家族との受け答えがおかしく、左半身麻痺を認めたため近医に相談。脳卒中疑いにて当院紹介受診。受診後、発熱していることに救急スタッフが気づいたが、発熱や悪寒戦慄のエピソードは聴取できず。
服薬歴:グリクラジド50mg、ワルファリン2mg、ラベプラゾール10mg、アテノロール25mg。
生活歴:喫煙;20本/日×50年、飲酒;ビール5〜6缶/日。
身体所見(来院時):
●バイタルサイン;血圧167/95mmHg、脈拍数112回/分・不整、SpO2 94%(室内気)、呼吸回数上昇、体温39.7℃。
●貧血なし、黄疸なし。呼吸音;清。心音;不整、収縮期雑音なし。体幹;網状皮斑あり。末梢:冷感あり、浮腫なし。
●神経学的所見;GCS(Glasgow Coma Scale)E4V1M6。瞳孔3mm/3mm、対光反射あり。左半身に不全麻痺あり。
参考文献
1)Rogstad B, et al:Clostridium perfringens septicemia with massive hemolysis. Infection 21(4): 54-56, 1993. PMID 8449584
2)Hatheway CL:Toxigenic clostridia. Clin Microbiol Rev 3(1): 66-98, 1990. PMID 2404569
3)van Bunderen CC, et al:Clostridium perfringens septicaemia with massive intravascular haemolysis;a case report and review of the literature. Neth J Med 68(9):343-346, 2010. PMID 20876913
4)福原淳子,他:血管内溶血を起こし,短時間で死亡した劇症型Clostridium perfringens感染症の1例.感染症誌 76(7): 562-565, 2002.
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