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特集 見逃しやすい内分泌疾患─このキーワード、この所見で診断する! 【Case series 2 ロジカルに迫り確定診断を導く!】
肥満+糖尿病
著者: 方波見卓行1 山本雄太郎1 松原史明1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院代謝・内分泌内科
ページ範囲:P.1056 - P.1060
文献購入ページに移動出産後も高血圧、妊娠線が持続した30代の女性
患者:30代、女性。
家族歴・既往歴:特記すべき異常なし。
現病歴:妊娠34週から高血圧と妊娠線(赤色)を指摘された。産後もこれらに改善がなく、出産後10カ月目に紹介受診。
身体所見:身長158cm、体重56kg、BMI 22.4 kg/m2。血圧158/98mmHg、腹囲90cm。腹部に妊娠線類似の皮膚所見を複数認めたが、いずれも赤紫色。
紹介医での採血結果:随時血糖77mg/dL、Na 145mEq/L、K 4.1mEq/L。
赤色皮膚線条を除き、特徴的Cushingoidに乏しい症例だが、所見の特異性からCushing症候群(CS)の精査を開始。「副腎性CS」と診断後、腹腔鏡下に患側副腎全摘し、症状は消失。
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