文献詳細
特集 見逃しやすい内分泌疾患─このキーワード、この所見で診断する!
【Case series 2 ロジカルに迫り確定診断を導く!】
文献概要
Case
尿路結石が発見契機となった原発性副甲状腺機能亢進症の1例
患者:55歳、女性。
既往歴:53歳時に転倒し、左橈骨遠位端骨折。
現病歴:数週間前より背部に鈍痛を自覚することがあった。早朝に突然強い背部痛が出現し、悶絶していたため、家族から救急車を要請され救急外来に搬送された。受診時の尿検査にて尿潜血(3+)、生化学検査にてCa 10.9mg/dLと高値であった。鎮痛薬の投与により背部痛が改善後、腹部エコーを行ったところ、左腎盂の拡張を認めた。腹部単純X線検査をしたところ、左尿管に結石を疑う陰影を認めた。再診時の検査にて、尿中Ca/尿中Cr 0.38と、高Ca尿症を認め、血清Ca 11.2mg/dLに対しintact PTH(副甲状腺ホルモン)263pg/mLと高値であり、「原発性副甲状腺機能亢進症」(primary hyperparathyroidism:pHPT)と診断された。
尿路結石が発見契機となった原発性副甲状腺機能亢進症の1例
患者:55歳、女性。
既往歴:53歳時に転倒し、左橈骨遠位端骨折。
現病歴:数週間前より背部に鈍痛を自覚することがあった。早朝に突然強い背部痛が出現し、悶絶していたため、家族から救急車を要請され救急外来に搬送された。受診時の尿検査にて尿潜血(3+)、生化学検査にてCa 10.9mg/dLと高値であった。鎮痛薬の投与により背部痛が改善後、腹部エコーを行ったところ、左腎盂の拡張を認めた。腹部単純X線検査をしたところ、左尿管に結石を疑う陰影を認めた。再診時の検査にて、尿中Ca/尿中Cr 0.38と、高Ca尿症を認め、血清Ca 11.2mg/dLに対しintact PTH(副甲状腺ホルモン)263pg/mLと高値であり、「原発性副甲状腺機能亢進症」(primary hyperparathyroidism:pHPT)と診断された。
参考文献
1)杉本利嗣:原発性副甲状腺機能亢進症.成瀬光栄,他(編):内分泌代謝専門医ガイドブック改訂第4版.pp218-220, 診断と治療社,2016.
2)Yeh MW, et al : The relationship of parathyroidectomy and bisphosphonates with fracture risk in primary hyperparathyroidism ; an observational study. Ann Intern Med 164(11): 715-723, 2016. PMID 27043778
3)Bilezikian JP, et al : Guidelines for the management of asymptomatic primary hyperparathyroidism ; summary statement from the Fourth International Workshop. J Clin Endocrinol Metab 99(10): 3561-3569, 2014. PMID 25162665
4)Marcocci C, et al : Medical management of primary hyperparathyroidism ; proceedings of the Fourth International Workshop on the management of asymptomatic primary hyperparathyroidism. J Clin Endocrinol Metab 99(10): 3607-3618, 2014. PMID 25162668
5)Tsvetov G, et al : Thiazide treatment in primary hyperparathyroidism ; a new indication for an old medication? J Clin Endocrinol Metab 102(4): 1270-1276, 2017. PMID 28388724
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