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特集 見逃しやすい内分泌疾患─このキーワード、この所見で診断する! 【スペシャル・アーティクル】
小児における内分泌疾患—成長障害をきたす小児の診かた
著者: 原田大輔1 難波範行1
所属機関: 1地域医療機能推進機構(JCHO)大阪病院小児科
ページ範囲:P.1072 - P.1076
文献購入ページに移動感染症治療時に偶然発見された成長ホルモン分泌不全性低身長症の1例
患者:7歳1カ月、男児。
出生歴:在胎38週1日、自然頭囲分娩で仮死なく出生。出生体重2,798kg(-0.07 SD)、出生身長46.6cm(-0.79 SD)、頭囲32.5cm(-0.39 SD)。母乳栄養。遷延黄疸なし。
家族歴:慢性疾患の家族歴なし。母;身長155cm、初潮13歳。父;身長170cm、成長スパート12歳。
生活歴:7時起床、21時就寝。偏食なし。
現病歴:生来健康。低身長を気にしていたが、受診はしていない。今回、マイコプラズマ肺炎で入院した際に低身長に気づかれた。身長106.8cm(-2.61 SD)、体重20.4kg(-0.61 SD)、arm span 105.0cm。精巣2mL。成長曲線を示す(図1a)。骨年齢5歳7カ月、IGF-I(Insulin-like growth factor I)68 ng/mL(-1.85 SD)。後日行った成長ホルモン分泌刺激試験の結果、「成長ホルモン分泌不全性低身長症」と診断した。
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