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文献詳細

雑誌文献

総合診療27巻8号

2017年08月発行

特集 見逃しやすい内分泌疾患─このキーワード、この所見で診断する!

【コラム Endocrinology in Generalist Medicine】

そのACTHは、本当に下垂体から?

著者: 蔭山和則1

所属機関: 1弘前大学大学院医学研究科内分泌代謝内科学講座

ページ範囲:P.1081 - P.1081

文献概要

 「Cushing症候群」が疑われて、正常内〜高値の血中コルチゾール値、または尿中遊離コルチゾール値を認め、血中ACTH(副腎皮質刺激ホルモン)が高値であった時、そのACTHは下垂体由来から、さらに下垂体腫瘍からの過剰分泌が原因と言えるでしょうか?
 ACTH依存性Cushing症候群は、続発性副腎皮質機能亢進症であり、ACTH依存性Cushing症候群は、ACTHの由来によって下垂体腫瘍からACTHが過剰分泌されるCushing病と、下垂体外の腫瘍組織からACTHが過剰産生される異所性ACTH症候群に分けられます。稀に異所性CRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)産生腫瘍も存在します。抑うつ状態やアルコール常飲者などでは、ACTH、コルチゾールが高値であり、「偽性Cushing症候群」と言われ、ACTH依存性Cushing症候群と紛らわしいことがあります。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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