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オール沖縄!カンファレンス・8
入院中にめまい・嘔吐を繰り返した症例
著者: 上原圭太1 知花なおみ2 宮良忠1 徳田安春3
所属機関: 1地方独立行政法人 那覇市立病院腎臓リウマチ科 2地方独立行政法人 那覇市立病院総合診療内科 3臨床研修病院群プロジェクト群星沖縄センター
ページ範囲:P.1098 - P.1102
文献購入ページに移動患者:67歳、男性。
既往歴:高血圧症(3年前〜)。65歳;めまい症(耳鼻科で「三半規管のせい」と言われた)。
家族歴:特記事項なし。
生活歴:喫煙歴・飲酒歴なし。元クレーンの運転手で現在は無職。
内服薬:エナラプリル10mg 1錠、アスピリン100mg 1錠。
現病歴:1週間前から続く腰部痛を主訴に外来を受診され、眠れないほど増悪しているということで、精査目的で入院となった。入院時に施行した造影CT検査にて、腸腰筋膿瘍と椎体炎を示唆する所見がみられ、MRI検査でも化膿性脊椎炎の所見が確認されたため、抗菌薬セフトリアキソン2g/日とクリンダマイシン1.8g/日の点滴静注で治療を開始した。入院第5病日に血液培養よりBacteroides vulgatusが分離されたため、同日よりメトロニダゾール1.5g/日とセフトリアキソン2g/日の点滴静注へ変更した。Bacteroides vulgatusが分離されたことから、下部消化管内視鏡検査を施行したが、原因となる所見を認めず、糞線虫も陰性であった。入院第26病日に、心房細動による動悸が一過性にみられた。入院第33病日に浮動性めまい・悪心・嘔吐がみられるようになり、症状が増悪し、食事がほとんど摂れない状態となった。
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