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文献詳細

雑誌文献

総合診療27巻9号

2017年09月発行

文献概要

特集 うつより多い「不安」の診かた—患者も医師も安らぎたい 【治療編】

—プライマリ・ケア医にもできる!—「不安」に対する精神療法

著者: 今村弥生1

所属機関: 1杏林大学医学部付属病院 精神神経科学

ページ範囲:P.1188 - P.1191

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Case
患者:38歳、男性。会社員。
現病歴:「動悸」「めまい感」「中途覚醒」、また「足がしびれてふらつくような気がする」と初診。2週間前の日中、「動悸」と「呼吸困難」が起こり、救急外来を受診したが、数々の検査後、器質的な異常は指摘されず、「パニック症/パニック障害」と診断されていた。問診上、身体症状が前景に出ていて、表情は一見元気そうだが、軽度の「抑うつ気分」も認められた。今まで精神科受診歴はない。
 「軽症うつ病エピソード+パニック症」と診断し、本人に病気の説明をしたところ「電車に乗るのが不安で、いつも動悸がする。また以前のような発作が起こるのではないかと不安です」と訴えた。仕事の悩みには共感もできて、見るからに真面目そうな、パーソナリティの問題も発達障害などのコミュニケーションの問題もなさそうなこの人なら、プライマリ・ケア医でも精神療法ができそうかと思われたが……。

参考文献

1)大野裕,他:保健,医療,福祉,教育にいかす簡易型認知行動療法実践マニュアル.きずな出版,2017.
2)Mark Williams, et al. 2011/佐渡充洋,他(監訳):自分でできるマインドフルネス─安らぎへと導かれる8週間のプログラム.創元社,2016.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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