文献詳細
文献概要
みるトレ Special・22
今回は「みないトレ」だに!
著者: 佐田竜一1
所属機関: 1天理よろづ相談所病院 総合診療教育部
ページ範囲:P.1419 - P.1424
文献購入ページに移動患者:72歳、女性。主訴:ショックバイタル、意識障害。
生活歴・既往歴:高血圧でアムロジピン5mg内服中。
薬剤歴:サプリメント・漢方・健康食品含めてなし。職業歴:医師。
現病歴:もともとのADLは完全自立で、農作業が趣味。晩夏(8月末)のある日、急な39℃の発熱と頭痛・鼻水が出現した。翌日に立ちくらみで倒れそうになったため、救急外来を受診した。
身体所見:血圧70/47mmHg、脈拍数110回/分・整、体温39.0℃、呼吸数28回/分、SpO2 93%(室内気)、GCS(Glasgow Coma Scale)E4V5M6。
頭頸部・胸腹部に明らかな異常なし。明らかな関節腫脹・疼痛なし。
検査所見:血液検査;WBC 14,400/μL、Hb 10.8g/dL、Plt 9×104/μL、TP 6.1g/dL、Alb 3.4g/dL、AST 106IU/L、ALT 64IU/L、ALP 452U/mL、T-Bil 2.3g/dL、BUN 28mg/dL、Cr 1.2mg/dL、Na 130mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 98mEq/L、CRP 12.5mg/dL、乳酸4.2mmol/L。
尿検査;異常なし。
初期対応:qSOFA2点/SOFA4点で「敗血症」と診断され、輸液を急速に1.5L施行したが平均動脈圧が65mmHgを超えず、乳酸も3.9mmol/Lであったことから「敗血症性ショック」と診断、ICUに入室した。しかし、入室前の造影CTで総胆管拡張を認めた(それ以外に、胸部〜腹部骨盤部にかけては明らかな所見なし)ことから、「胆石性胆管炎」によるショックと診断され、バンコマイシンとメロペネムを使用され、ノルアドレナリンが0.2γ併用されたが平均動脈圧は60mmHg台前半を推移した。翌朝、総合内科に熱源検索目的で紹介された。
生活歴・既往歴:高血圧でアムロジピン5mg内服中。
薬剤歴:サプリメント・漢方・健康食品含めてなし。職業歴:医師。
現病歴:もともとのADLは完全自立で、農作業が趣味。晩夏(8月末)のある日、急な39℃の発熱と頭痛・鼻水が出現した。翌日に立ちくらみで倒れそうになったため、救急外来を受診した。
身体所見:血圧70/47mmHg、脈拍数110回/分・整、体温39.0℃、呼吸数28回/分、SpO2 93%(室内気)、GCS(Glasgow Coma Scale)E4V5M6。
頭頸部・胸腹部に明らかな異常なし。明らかな関節腫脹・疼痛なし。
検査所見:血液検査;WBC 14,400/μL、Hb 10.8g/dL、Plt 9×104/μL、TP 6.1g/dL、Alb 3.4g/dL、AST 106IU/L、ALT 64IU/L、ALP 452U/mL、T-Bil 2.3g/dL、BUN 28mg/dL、Cr 1.2mg/dL、Na 130mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 98mEq/L、CRP 12.5mg/dL、乳酸4.2mmol/L。
尿検査;異常なし。
初期対応:qSOFA2点/SOFA4点で「敗血症」と診断され、輸液を急速に1.5L施行したが平均動脈圧が65mmHgを超えず、乳酸も3.9mmol/Lであったことから「敗血症性ショック」と診断、ICUに入室した。しかし、入室前の造影CTで総胆管拡張を認めた(それ以外に、胸部〜腹部骨盤部にかけては明らかな所見なし)ことから、「胆石性胆管炎」によるショックと診断され、バンコマイシンとメロペネムを使用され、ノルアドレナリンが0.2γ併用されたが平均動脈圧は60mmHg台前半を推移した。翌朝、総合内科に熱源検索目的で紹介された。
参考文献
1)さいたま赤十字病院呼吸器内科:昨日元気で今日ショック症候群by Dr.青木.2009. http://srcrespiro.blogspot.com/2009/06/bydr.html
2)国立感染症研究所:つつが虫病・日本紅斑熱 2007〜2016年.病原微生物検出情報(IASR)月報38(6) : 109-112, 2017.
3)国立感染症研究所:重症熱性血小板減少症候群(SFTS). https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/sa/sfts.html
4)国立感染症研究所:ライム病 2006〜2010年.病原微生物検出情報(IASR)月報32(8) : 216-217, 2011.
5)国立感染症研究所:2017年の北海道におけるダニ媒介脳炎.病原微生物検出情報(IASR)月報39(3) : 46-47, 2018.
6)Ohashi N, et al : Anaplasma phagocytophilum-infected ticks, Japan. Emerg Infect Dis 11(11) : 1780-1783. 2005. PMID 16318739
7)馬原文彦:マダニ媒介性疾患を考える—日本紅斑熱の現況とSFTSの出現.モダンメディア60(2) : 33-40, 2014.
8)安川正貴:重症熱性血小板減少症候群の診断と治療.日化療会誌65(4) : 558-563, 2017.
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