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オール沖縄!カンファレンス|レジデントの対応と指導医の考えVer.2.0・23
帰宅させた頭痛患者が痙攣で戻ってきた!
著者: 上間貴仁1 知花なおみ2 宮良忠1 徳田安春3
所属機関: 1地方独立行政法人 那覇市立病院腎臓リウマチ科 2地方独立行政法人 那覇市立病院総合診療内科 3臨床研修病院群プロジェクト群星沖縄センター
ページ範囲:P.1564 - P.1569
文献購入ページに移動患者:68歳、女性。
主訴:痙攣、意識障害、いびき様呼吸。
現病歴:もともと頭痛持ちで、2カ月前に頭痛精査のため頭部MRIが撮影されたが異常所見は認めず、頭痛時にアセトアミノフェンを頓服していた。入院前日の昼、ベランダへ出た時のピリピリするような頭痛を主訴に、急病センターを受診した。意識清明で血圧144/92mmHgと軽度高値以外には、発熱等のバイタルサインの異常や神経学的異常所見を認めず、jolt accentuation陰性、帯状疱疹を疑う皮疹も認めず、帰宅となった。同居の兄によると、帰宅後は普段と変わりなく過ごしていたとのこと。同日の24時頃、トイレの電気点灯中誰もいないため、兄が本人の部屋に行くと、テーブルの上で仰臥位で倒れているのを見つけ、救急要請した。意識はなくいびき様呼吸で、舌が切れて出血していた。病院到着までに1回2分程度の全身性痙攣を5回繰り返していた。
既往歴:関節リウマチ、Sjögren症候群、逆流性食道炎。
常用薬:プレドニゾロン7.5mg、タクロリムス2mg、メトトレキサート6mg(週1回)、サラゾスルファピリジン1,000mg、イソニアジド250mg、エメプラゾール20mg、ゴリムマブ50mg(4週に1回、皮下注射)。
家族歴:痙攣なし。
アレルギー歴:なし。
生活歴:飲酒歴・喫煙歴なし。
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