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文献詳細

雑誌文献

総合診療28巻12号

2018年12月発行

文献概要

特集 こんなときこそ漢方を! 【私のイチオシ処方】

虚証の漢方診療

著者: 盛岡頼子1

所属機関: 1成城漢方内科クリニック

ページ範囲:P.1619 - P.1622

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 「虚証」とは、体質が虚弱、すなわち、体力・気力・抵抗力などが低下している状態である。
 虚証患者のほとんどは疲労感を訴える。胃腸機能が低下している者が多く、食欲不振、胃もたれ、腹痛、下痢などの消化器症状を伴い、さらに冷え、ふらつき、風邪をひきやすいなどの症状を訴える者も少なくない。虚証の原因としては、もともとの体質的なもの、大病後や疾病によるもの、過労によるもの、加齢によるものなどが挙げられる。虚証患者に対して、漢方薬により低下した体力や抵抗力などを補い、胃腸の働きを整え、冷えを改善するなどの治療を行っていく。このような「補う」治療は、西洋薬にはみられない、漢方薬のすぐれた特徴の1つである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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