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文献詳細

雑誌文献

総合診療28巻2号

2018年02月発行

文献概要

特集 頭痛患者で頭が痛いんです! 【コラム:頭痛小咄】

泣く子も黙る? インドメタシン反応性頭痛

著者: 上田剛士1

所属機関: 1洛和会ヘルスケアシステム洛和会丸太町病院救急・総合診療科

ページ範囲:P.207 - P.207

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 片側頭痛におけるインドメタシンの効果は、“絶対的”であるとされており、『国際頭痛分類第3版beta版』1)の診断基準にも、「治療量のインドメタシンで完全寛解する」と明記されています。
 少し込み入った話となりますが、インドメタシンの使用量には注意が必要です。『国際頭痛分類第3版beta版』1)では、「成人において経口インドメタシンは最低用量150mg/日を初期投与量として使用し、必要があれば225mg/日を上限に増量する」とされています。一方、わが国ではインドメタシン経口薬の使用量は、「最高量75mg/日まで、直腸投与(坐薬)は最高量100mg/日まで」とされています。日常臨床では、75mg/日までの投与で反応性を判断してよいと考えられますが、75mg/日のインドメタシンが無効の場合は、臨床所見を勘案しながら、総合的に判断する必要があります。

参考文献

1)Headache Classification Committee of the International Headache Society. 2013/日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会(訳):国際頭痛分類第3版 beta版.医学書院,2015.
2)Förderreuther S, et al : Indomethacin reduces CSF pressure in intracranial hypertension. Neurology 55(7) : 1043-1045, 2000. PMID 11061268
3)Summ O, et al : A potential nitrergic mechanism of action for indomethacin, but not of other COX inhibitors ; relevance to indomethacin-sensitive headaches. J Headache Pain 11(6) : 477-483, 2010. PMID 20978816
4)VanderPluym J : Indomethacin-responsive headaches. Curr Neurol Neurosci Rep 15(2) : 516. 2015. PMID 25467407

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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