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文献詳細

雑誌文献

総合診療28巻2号

2018年02月発行

文献概要

55歳からの家庭医療|明日から地域で働く技術とエビデンス・14

—「病い」へのアプローチ1—Clinical Method in Family Medicine:FIFE

著者: 藤沼康樹1

所属機関: 1医療福祉生協連 家庭医療学開発センター

ページ範囲:P.288 - P.293

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 プライマリ・ケア外来診療では、「疾患」へのアプローチ、すなわち医学的診断・治療を実施することが、患者が直面している問題に直結しないことがよくあります。しばしば、受診理由や健康問題が「患者にとってどういう意味をもっているか」にアプローチすることが必要になります。
 家庭医療学においては、前者は「疾患(disease)」へのアプローチ、後者は「病い(illness)」へのアプローチと呼ばれ、この2つのアプローチを同時並行的に実施することが、家庭医らしい臨床的方法(clinical method)とされます1)。このことを知ってから、私自身、プライマリ・ケア外来において患者さんがぜんぜん違って見えるようになったことを、今でも鮮明に覚えています。

参考文献

1)McWhinney IR:Are we on the brink of a major transformation of clinical method? CMAJ 135(8):873-878, 1986. PMID 3756718
2)Levenstein JH, et al:The patient-centred clinical method. 1. A model for the doctor-patient interaction in family medicine. Fam pract 3(1): 24-30, 1986. PMID 3956899
3)Dalai Lama, Paul Ekman:Atlas of Emotions. http://atlasofemotions.org/#introduction/(2017年12月27日現在)
4)Kleinman A.1988/江口重幸,他(訳):病いの語り─慢性の病いをめぐる臨床人類学.pp3-37,誠信書房,1996.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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