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文献概要
特集 糖尿病のリアル—現場の「困った!」にとことん答えます。 糖尿病リアルQ&A
—Q3 注射薬—「インスリン導入/追加 or GLP-1受容体作動薬? どの薬を使えばいい? 週1回注射のよい適応は?」
著者: 弘世貴久1
所属機関: 1東邦大学医学部 内科学講座 糖尿病・代謝・内分泌学分野
ページ範囲:P.332 - P.336
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Case1
患者:56歳、男性。身長168cm、体重77kg。2型糖尿病歴8年。
内服薬:シタグリプチン50mg(DPP-4阻害薬)およびグリメピリド3mg(SU薬)。
現病歴:上記内服にてHbA1c8.9%とコントロール不良のため、BOTにてインスリン導入となった。グリメピリドは1mgに減量したうえ、シタグリプチンは同量で継続したまま、インスリンデグルデク4単位から開始し、毎受診時に空腹時血糖を測定し、120mg/dLを切るまで2単位ずつ増量した。最終的には14単位の投与により、空腹時血糖値110mg/dL前後まで低下し、HbA1cも6.8%台まで改善した。
Case1
患者:56歳、男性。身長168cm、体重77kg。2型糖尿病歴8年。
内服薬:シタグリプチン50mg(DPP-4阻害薬)およびグリメピリド3mg(SU薬)。
現病歴:上記内服にてHbA1c8.9%とコントロール不良のため、BOTにてインスリン導入となった。グリメピリドは1mgに減量したうえ、シタグリプチンは同量で継続したまま、インスリンデグルデク4単位から開始し、毎受診時に空腹時血糖を測定し、120mg/dLを切るまで2単位ずつ増量した。最終的には14単位の投与により、空腹時血糖値110mg/dL前後まで低下し、HbA1cも6.8%台まで改善した。
参考文献
1)Holman RR, et al:Addition of biphasic, prandial, or basal insulin to oral therapy in type 2 diabetes. N Engl J Med 357(17) : 1716-1730, 2007. PMID 17890232
2)弘世貴久:必ずうまくいく! 入院インスリン療法マスターブック—あらゆるシチュエーションへの対応力をこの一冊で! 南江堂,2016.
3)Terauchi Y, et al. : New insulin glargine 300 U/ml versus glargine 100U/ml in Japanese people with type 2 diabetes using basal insulin and oral antihyperglycaemic drugs;glucose control and hypoglycaemia in a randomized controlled trial(EDITION JP 2). Diabetes Obes Metab 18(4) : 366-374, 2016. PMID 26662838
4)Abd El Aziz MS, et al. Metaanalysis comparing clinical effects of short- or long-acting GLP-1 receptor agonists versus insulin treatment from head-to-head studies in type 2 diabetic patients. Diabetes Obes Metab 19(2) : 216-227, 2017. PMID 27717195
5)American Diabetes Association:Pharmacologic approaches to glycemic treatment;standards of meedical care in diabetes-2018. Diabetes Care 41(Suppl. 1) : S73-S85, 2018. PMID 29222379
6)覚前佑紀,他:配合溶解インスリンと混合型インスリン,何がどう違う? レジデントノート19(11):1967-1973, 2017.
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